【解説】スーパーを逆向きに?牛肉に続き豚肉・鶏肉も価格高騰…専門家が教える物価高から家計を守る“節約術”

牛肉の高騰が止まりません。オーストラリア産牛肉の小売価格は、5年前と比べてサーロイン100gあたりの値段が125円高くなっているといいます。

さらに、家計に優しい「鶏肉」と「豚肉」にも価格高騰の波が押し寄せてきています。

めざまし8が「物価高から家計を守る節約術」としてお伝えする第1弾、家計の味方「鶏肉」「豚肉」の節約術とは?

4月と比べて1割上昇?止まらない値上がり

東京に店舗を持つスーパー「アキダイ」。鶏肉と豚肉の価格高騰の影響について、秋葉弘道社長はこう話します。

スーパー「アキダイ」 秋葉弘道社長:
ブラジル産の鶏肉自体、全般的に値段が上がっています。なので先月(4月)と比べても、1割近く相場が今上がっているような状況にあります。

――豚肉も値上がりしている?
国産のやつも上がっていますよ、当然。実際生産コストが上がっている、その現実はあるので。

食卓に欠かせない「鶏肉」や「豚肉」の価格高騰に、買い物している人からも悲鳴が…。

買い物客:
鶏肉って牛肉とかに比べると気を使わないで買えるっていうのはあるわね。値上がりはもちろんしてほしくないです。

鶏肉高騰の影響は、スーパーだけではありません。

1日約800個のから揚げが売れる「からあげ専門 中野屋」。店ではタイ産の鶏肉を使用しており、オーナーの渡邉さんは鶏肉の高騰に頭を悩ませていました。

「からあげ専門 中野屋」オーナー渡邉明さん:
仕入れ値も、もちろん値上がっていますし、お店の商品も今年の4月に値上げさせていただきました。今回の値上げでやはり離れてしまったお客さまも結構いらっしゃるので、もうさすがにこれ以上の値上げは、経営が危なくなるのかなとは感じています。

1番人気商品「醤油・旨塩あいもり弁当」も、以前は745円(税込み)でしたが、4月から842円(税込み)と約100円の値上げをせざるを得ませんでした。

高騰の理由と“節約術”

なぜ輸入鶏肉の価格が上がっているのか?
第一生命研究所の首席エコノミスト永濱利廣氏は、その理由について、「飼料の高騰」「輸入牛肉の値上がりで鶏肉の需要の高まり」があり、それに加えて、生産量が多いブラジル南部での4月末から続く豪雨被害が関係しているといいます。

また、豚肉が高騰する理由については、「円安」「飼料の高騰」などの他に、ヨーロッパ産の豚肉は、中東情勢の影響で、海の輸送路を迂回せざるを得ない状況にあり、輸送コストが増加。
価格高騰は、中東情勢が落ち着くまでしばらく高水準で続く可能性があるといいます。

やむ気配のない価格高騰に、私たちはどうすればいいのか?食品アドバイザーの和田由貴さんは以下の方法を提唱します。

【節約術その① スーパーを逆向きに回る】

食品アドバイザー 和田由貴さん:
普通スーパーって入り口に野菜や果物が売っていると思うのですが、そうすると大体みなさん入り口からお買い物をしますよね?そこでキャベツが安い、もやしが安いとかごに入れてしまう。そして、魚売り場や肉売り場にいって、きょうはお魚が安いからお魚を買おう、そうすると大根おろしが必要だと、また野菜売り場に戻って…。余計な物をいっぱい買いがちになるんです。
献立を立てるときも、メインの食材から決めますよね?いきなり副菜や付け合わせからは決めないと思いますので、商品ロスを極力少なくするためにもメインから決めるんです。
なので、逆向きに回ると無駄買いが減ります。

【節約術その② 代用品で乗り切る】

肉は部位によって価格が違うため、豚ロースやバラ肉を、比較的安価なこま肉やひき肉で代用すると節約になります。

【節約術③レシピ=料理名ではない】

食品アドバイザー 和田由貴さん:
普通は料理の名前を検索して、レシピを調べる方が多いと思うのですが、残っている食材の食材名から検索して、レシピを調べる。食材を“使い切る”と言うことを意識した方が無駄が少ないですよね。
よく買い物に行く前に、冷蔵庫内の写真を撮ってから行くという人もいるんですね。なので、やはり食材の在庫の管理をするというのは大事なことです。
(めざまし8 5月21日放送)

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