米エクソン取締役全員に反対の方針、米カルパースが表明

Mrinalika Roy Isla Binnie

[20日 ロイター] - 米最大の公的年金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は20日、米石油大手エクソンモービルが29日に開く株主総会で、取締役全員の選任に反対する方針を明かした。

エクソンはアクティビスト(物言う投資家)による気候変動関連の提案が株主総会に持ち込まれるのを阻止するために、今年に入り訴訟を起こしたが、これが反対の理由だという。

投資家らは提案を取り下げたが、エクソンは裁判費用などを求めて訴訟を継続した。

カルパースは声明で、この訴訟が投資家の権利低下を招く恐れがあると指摘。マーシー・フロスト最高経営責任者(CEO)は、代わりの取締役候補がいないが、反対票は「象徴的」な位置付けにとどまらないと説明。「ガバナンス(企業統治)をやりたくないなら職を退くべき」というメッセージを送るのが目的だと語った。

エクソンは文書で「ルールを明確化し、株主とオープンで有意義な対話を行う環境をつくる」取り組みを行っていると説明した。

LSEGのデータによると、カルパースはエクソン株845万株を保有しており、保有率は約0.19%。

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