【浦安三社祭2024】5月25日(土)今年もやります!神様が神酒所に移される「分社式」。息を呑む神聖で勇ましい姿は是非見てほしい!| 猫実「豊受神社」・西組会長 熊川 尚裕さん

5月の大型連休があけ、浦安市内を歩いていると各所に提灯やのぼり旗、神酒所建設の足場等が見られるようになりました。そんなお祭り準備の様子を見ていると「いよいよ本格的に祭の準備が始まった…!」とワクワク感に浮足立ちます。編集室でも「あそこに神酒所が立ってたよ!」「提灯でてたね」と浦安三社祭のことを話題にしない日はありません。

8年ぶりの開催ということで、改めて、私達も浦安三社祭について各所で取材をさせていただいているのですが、その中で思うことは「浦安三社祭は“地域の人”で出来ている」ということ。あんなに大きなお祭りだから公共機関が主催なのかしら?と初めて祭を見たとき思ったのですが、祭を運営、作っているのは地域の人々・神社を守る“氏子さん”たちなんです。清瀧神社、豊受神社、稲荷神社と各神社の氏子さん達は4年(今回は8年)かけて浦安三社祭の準備をします。そんな長い期間…!と驚きますが「準備をしているとあっと言う間です」と話すのが、今回取材をさせていただいた猫実「豊受神社」西組の会長・熊川尚裕さんです。

遊ばせてもらう側から、遊ばせる側に。

「初めて三社祭に参加したのは小学生の時。子ども神輿から始まって、それ以来ずっと三社祭に携わっています」

熊川さん。かっこいいポーズをとっていただきました!

お父様が西組だったこともあって西組に入り、以来神輿を担ぎ、自然な流れで役員になられたそう。「祭が終わった瞬間から、次の祭に向けて準備が始まるんです。4年かけて(今回は8年)ずっと準備やイベントをしているので、準備期間はあっと言う間ですし、浦安三社祭は生活の一部になっていますね。浦安の人はみんなそうなんじゃないかな」

今回は特に8年ぶりの開催ということで、皆さん神輿担ぎを楽しみにしているのでは?と伺うと「役員は神輿は担がない」と言うから驚きました。市内市外からたくさんの人が集まり100基以上の神輿や山車が渡御する浦安三社祭。人でごった返すそんな環境を、車・見学者・担ぎ手が安全に祭を楽しめるように細心の注意を払って整備してくれるのが、熊川さんのような各会に所属する役員の方々。大きな事故もなく、毎回開催許可が降りるのは、そんな役員の人たちが作ってくれる万全の体制があったからなんですね。

西組のみなさん。

「若い頃は大きい神輿を担いで、それがとても楽しかった!でもそれは当時の役員の方々が安全に担げるように誘導してくれていたから。あの時十分楽しませてもらったから、今度は私達が遊ばせる側。皆さんが安全に楽しめるように尽力します」

祭に参加する以上、神輿を担ぎたいという想いはあるはず。それでも、先代と祭への恩返しのように、自分達は祭の“サポート役”を全うする。こうして祭の楽しさや興奮が受け継がれ、後世へと続く祭になる…役員の方々の心意気に胸を打たれました。

現在の課題は「後継者」。かつて20代30代で構成されていた西組役員も、今は40歳以上の方がほとんどだそう。若い担ぎ手たちが祭を楽しみ、次も参加したい!と思う気持ちは浦安三社祭を後世に残していく糧となります。浦安三社祭を後世につなげていくためにも「もっと若い人達に祭に参加して楽しんでほしい」と熊川さんは言います。

「参加することで三社祭ってどんなものなのか分かることもあるので、是非参加していただきたいです。西組では一緒に祭を盛り上げてくれる仲間も募集しています。5月中旬からは神酒所も立ち上がるので、是非のぞきに来てください!」

豊受神社西組は市内でも大きな会のひとつ。個性豊かな方々が集まる西組は、いつも新しいことが始まりそうなワクワク感にあふれています。どうやったらお神輿を担げるのか、会に参加するためにはどうしたらいいかなども教えてくれるので、是非足を運んでみて。

今年も開催!「分社式」と「提灯点灯式」は見どころ満載。

「8年前にも開催した『分社式』を今年も行うので、是非見に来ていただきたいです」分社式とは西組神酒所に豊受神社の神様が移される儀式のこと。浦安では西組だけ、日本でも珍しい儀式なんですって!

「5月25日(土)の16時ごろから豊受神社に集まり分社式の準備をします。祝詞をあげていただき神様を移す準備が出来たら、16時半ごろから神輿とともに御神体を西組神酒所まで運びます」

分社式当日、一般の方は儀式が行われる神社内には入れませんが、神酒所まで移動する道のりを見学することが出来ます。宮司を先頭に、正装に身を包んだ西組の方々が白い布で覆われた御神体とともにゆっくりゆっくり歩く姿は、なんとも言えない神聖な雰囲気。

8年前の西組分社式の様子

8年前にも写真を撮らせていただきましたが、思わず息をのむほど厳かで勇ましい姿は、今でも目に焼き付いています。他ではなかなか見ることの出来ない分社式、是非見学してみてください。16時半ごろに豊受神社前あたりに行くと、移動の道のりを見ることが出来ると思います。

そしてそして、分社式の後は「提灯点灯式」が開催されます。この提灯点灯式、実に24年前から続く伝統行事で西組が始めた取り組みなんだそう!

8年前の提灯点灯式前の様子

西組神酒所前通りにずらりと並べられた提灯が、カウントダウンとともに一気に点灯する様子は圧巻!この提灯も、若衆の方々が一つずつ手作業で取り付けているんですって。今年は800近くの提灯が並ぶそうですよ!すごい!!
点灯式は18時半~19時ごろを予定しています。こちらも是非、お楽しみに!

分社式5月25日(土)御神体の移動は16時半頃~。豊受神社前に行くと、移動の様子を見ることが出来ます。※式典は一般の方は見学不可なのでご注意ください提灯点灯式5月25日(土)18時半~19時頃※暗くなった頃合いで。時間はあくまで目安です
場所:西組神酒所前の通り(西組神酒所住所:浦安市猫実4-16、若草児童公園付近)

浦安三社祭は誰でも参加できる、地域に開けたお祭りです。ですが、各会・神酒所ごとにルールがあります。8年前の開催時、神酒所内で振る舞われるお弁当や飲み物が、勝手に飲み食いされてしまう…ということも数件あったそう…。神酒所で振る舞われるものは基本的には神輿を担ぐ人達をねぎらうために用意されたもの。また、神酒所建設やその中で振る舞われるものは、会の方々・氏子さんたちの寄付のもとに成り立っていることを忘れないで。ルールや参加方法を知りたいときは、近所の神酒所、お友達や知り合いの入っている会、気になる会の神酒所に顔をだしてみるのが一番の近道!

祭り開催まで1ヶ月を切りました。各所で盛り上がりを見せる浦安三社祭、開催当日が楽しみで仕方ありません。

■西組神酒所 住所:浦安市猫実4-16

© 浦安に住みたい!