元WEABER 河邉徹、バンド解散後の「ファンレター」がきっかけで執筆した小説『ヒカリノオト』発売

元WEAVERでドラム・作詞を担当し、現在小説家や写真家など多方面で活動する河邉徹の小説最新刊『ヒカリノオト』が、5月22日(水)に発売される。

『ヒカリノオト』は、人生の岐路に寄り添う一つの音楽が、場所や時間を超えて広がっていく奇跡について描いた連作短編集。ヒット作を出せず、引き際を考えるシンガーソングライターによる 一曲の音楽によって、それぞれの場所で生きる登場人物の人生が動き出し、つながっていく。 昨年、WEAVER解散後に、ファンから届いた熱量の高いファンレターがきっかけで執筆した。「合計すると長編小説にもなるほどの量のファンレター」に心を動かされて、改めて「音楽が人生に与える影響」について真正面から向き合った作品となっている。

▲自宅に保管されているファンレターの一部 また、6月15日(土)に発売記念オンライントークイベント『音楽と小説 創作の裏側』を開催。申込み受付中。

河邉 徹コメント

今作は 音楽が人生に与える影響が一つのテーマ となった、連作短編小説です。

私事ですが、昨年自分が長年活動してきたバンドが解散し、その際にファンの方々から、 合計すると長編小説にもなるほどの量のファンレター を受け取りました。そこには、 いかに音楽の影響によって自分の人生の進路を決め、人と出会い、今の自分を生きているのか ということが書かれていました。

音楽もやはり商業的な世界ですので、売上や再生回数、ランキングなどといったものが注目されてしまいます。しかし、そうした 数字にはならないところで、音楽は人の心に大きな影響を与え、人生の外せないピースとなっていること を、私はいただいた手紙より改めて感じることとなりました。

音楽に限らず、あらゆる芸術はたとえ大衆に受け入れられなかったとしても、人の心を、時には命さえ救うということがある のではないかと思います。

今作は、そうしたメッセージを伝えられる小説になればと思っております。

【河邉 徹(かわべ・とおる)プロフィール】

1988年兵庫県生まれ。関西学院大学文学部卒。

バンド・WEAVERのドラマー として2009年にメジャーデビュー。 バンドでは作詞を担当 。

2018年に『夢工場ラムレス』で小説家としてデビュー。2作目 『流星コーリング』が、第10回広島本大賞(小説部門)を受賞 。 『蛍と月の真ん中』は、読書感想画中央コンクールの課題作に選ばれる。 その他の著書に『アルヒのシンギュラリティ』『僕らは風に吹かれて』『言葉のいらないラブソング』などがある。

© 有限会社ルーフトップ