しっかり悩んでみる価値はあり! 超個性派トンガリモデル、ベストバイはこれ!【ミツビシ・デリカD:5】

限られた一部のユーザーをターゲットに開発されたクルマは、刺さる人にはとことん刺さる不思議な魅力を持っていることが多い。そのためどのグレードも魅力的に見えてしまい、袋小路に迷い込んでしまったユーザーもいるはずだ。ここではそんな危険な薫りを漂わす、ミツビシ・デリカD:5のベストな選び方をお教えしよう。

●文:川島 茂夫/編集部

黙って座っても大幅値引きは当たり前だが、ライバルのミニバンをぶつけて、さらなる値引きの上乗せを

ミツビシデリカD:5価格:415万6900~465万6300円納期目安:1~3か月車両本体値引き目標額:35万円リセール予想:C

「SUV+ミニバン」のような独自のキャラもあって、既存のミニバン勢がライバルになるのか?と思ってしまうが、そんな心配はまったく無用。アルファード/ヴェルファイアやノア/ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンを、遠慮なくぶつけてていい。

実際の商談では、登場からかなりの時間が経過しているモデルということもあって、いきなり値引き勝負に出てくるケースも多く、黙って座っても20万円以上の値引きが出てくるが、ここはあくまでもスタートライン。別売りの純正ナビなどの付属品を付けていけば合計30万円前後は楽勝。最終的には40万円以上は狙いたい。

なおリセール予想はCランクとしているが、これは3年落ちを基準としたもので、改良後のデリカはコアなユーザーからの人気が高く、5年後、7年後は値落ちカーブが相当緩やかになりそうだ。当然、下取り/買い取りも期待していい。

標準ボディ車。

この車両はアーバンギア。標準仕様車とアーバンギアの主な違いは内外装意匠が中心。前後のアプローチアングル/ディパーチャーアングルを意識したバンパーを装着する標準仕様車に対して、アーバンギアはバンパー下部が路面と水平になるエアダムバンパーを装着する。アルミホイールも専用デザインが採用される。

ミニバン? それともSUV? 唯一無二の魅力を持つ個性派モデル

搭載エンジンは2.3Lディーゼルターボのみで、駆動方式は電子制御カップリングを用いた4WD。さらに駆動制御モードには4WDロックまで設定されている。カタチこそ1BOX型ミニバンだが、走行メカニズムに独自の悪路走破機能が盛り込まれるなど、1BOX型SUVとして分類した方がすっきりするのでは? と思ってしまうほどだ。

だから、普通の街乗りミニバンとしてよりも、クルマをベースキャンプとしたアウトドアで活用するのがとても似合う。そんなキャラはメーカー自身も承知しており、オフロードキャラを強めた特別仕様車(現行モデルはシャモニー)を定期的に設定しているほどだ。

改良時にキャビンまわりにも手直しが入り、内装質感が向上している。中央にはデリカD:5専用設計のナビゲーションが配置される。

シート配置は2−2−3の7名乗りと2−3−3の8名乗りを設定。8名乗りのセカンドシートはベンチシートになる。

7名乗りのセカンドシートはキャプテンシートとなる。

最上級グレードのPが基本だが、いまなら特別仕様車のシャモニーが最も魅力的

グレード選びは、最もベーシックなMでも必要十分の機能が備わっている。後側方警戒機能のBSMこそ上級グレード向けに限定されるが、ACCなどの一通りの安全&運転支援装備は、全グレードに標準装備。装備水準も価格もその差はわずかなので、最上級グレードのPを選んでおけば問題ないが、それ以上におトクで魅力的に感じるのが、デリカの特別仕様車として半ば定番化しているシャモニーだ。

シャモニーは、Pをベースに専用内外装や撥水加工されたスウェード調素材のシート表皮を採用した、アウトドア向けのドレスアップ仕様。ベースとなったPとの価格差は約5万円ほど。あえてPを選ぶくらいならば、旬のカスタム要素がプラスされているシャモニーの方がデリカの魅力をコスパ良く体感できる。

本格4WD顔負けのメカニズムを採用することで、普通のミニバンではとうてい入れない場所にも入っていける。下手なSUVではかなわない悪路走破性能を持つことが強み。
特別仕様車「シャモニー」。最もデリカの魅力を楽しめるグレードになる。

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