「茶渋には漂白剤がいいけど…」 思わぬ注意点に「知らなかった」

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紅茶を愛飲している人は、ティーポットやマグカップなどに茶渋が付着していませんか。

使い続けていると、どうしても茶渋が付いて汚れてしまいますよね。

しつこい茶渋を落とすのは結構大変ですが、しっかり落とせる方法はあるでしょうか。

紅茶のプロに聞く!しつこい茶渋の落とし方

まず、紅茶ブランド『日東紅茶』を展開する三井農林株式会社に聞いたところ、このような回答がありました。

それだけ、たくさんの紅茶を飲まれているという証です!

とはいえ、使用後はなるべく早く洗浄するのがおすすめ。それでも、日々使用していると茶渋は付いてしまうものです。

茶渋を落とすには、カップの材質に合わせて以下のような方法があるそうです。

1.酸素系漂白剤を使用する。

2.メラミンスポンジで優しくこする。

3.重曹でこする、もしくは重曹水で浸け置きする。

「いずれの場合もカップの材質によって適切な方法がございますので、食器メーカーにお問合せいただくのが安心です」とのことでした。

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清掃のプロに聞く!茶渋の落とし方

続けて、清掃用具などの専門企業である株式会社サニクリーン(以下、サニクリーン)にも聞いてみました。

茶渋の正体は、お茶の苦味成分であるポリフェノールの一種のカテキン。カテキンが水に含まれる成分と結びついて、色素沈着を引き起こします。

一度付いた茶渋は取れにくく、普通にスポンジで洗っただけではなかなか落ちません。

サニクリーンによると、茶渋を落とす方法は以下の2つだそうです。

1.こすり洗い。

2.漂白剤で浸け置き。

『1』は着色汚れを落とす成分を含む歯磨き粉や、研磨剤効果のある重曹やメラミンスポンジでこすり落とす方法です。

メラミンスポンジとは、メラミン樹脂が原料のメラミンフォームという材質でできたスポンジのこと。硬くて微細な網目の構造でできており、触った感じは柔らかくて扱いやすいです。

研磨剤のように汚れを削り取ってくれるので、洗剤を使わなくても水だけで茶渋をこそげ落としてくれます。

ただし、メラミンスポンジを使用する際は肌を傷めないように注意してください。

実はメラミンスポンジは、皮膚よりも硬い素材でできています。肌が擦れると手荒れを引き起こす可能性があるため、要注意です。

漂白剤で茶渋を落とす時の注意点

『2』の浸け置きで使用する漂白剤は、塩素系、酸素系のものがあるそうです。

塩素系漂白剤を使う場合

短時間で茶渋を落としたい時は、より漂白効果の強い塩素系漂白剤に浸ける方法があります。

泡タイプの場合、直接茶渋に塗布して数分間放置してください。指定の濃度に薄めた漂白剤をコップに張り、数分間浸け置きしましょう。時間が経ったらしっかりすすぎます。

ただし、塩素系漂白剤は強力なので、食器の材質によっては傷めてしまうことも。

また、酢やクエン酸なども含む塩素系漂白剤に酸性洗剤が混ざると、塩素ガスが発生するため危険です。混ぜたり、連続して使用したりするのは避けてください。

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酸素系漂白剤を使う場合

酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤よりも漂白効果がマイルド。

そのため、浸け置きの時間はかかりますが、食器の材質を傷めにくいというメリットがあります。

塩素系の臭いが苦手な人やカップの汚れが軽い場合は、酸素系漂白剤を使うといいでしょう。

酸素系漂白剤の主成分の過炭酸ナトリウムは、40~60度のお湯で効果が現れやすくなります。この温度で溶かした漂白剤をコップに張り、1時間程度浸け置きしましょう。

時間が経ったらスポンジで軽くこすりながら、洗い流します。

詳しくは、サニクリーンのウェブサイトを覗いてみてください。

頑固な茶渋もスッキリ!毎日できる簡単な落とし方と予防法

注意したいのは、洗浄方法によってはカップを傷付けてしまう可能性があること。

金や絵があしらわれたものは、漂白剤の使用やこすり洗いにより意匠が失われるかもしれません。

本記事を参考に、カップにあった方法できれいにしてくださいね。


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]


出典

株式会社サニクリーン(取材協力)/日東紅茶(取材協力)

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