「稼げる農業」目指し、変わる田植え 苗と同時に田んぼに紙を敷く…なぜ?「中山間地域の水稲生産の発展に…」

そろそろ本格的な田植えシーズン。その田植えも進化しているようです。
21日、島根県大田市では田植え機が苗を植えると同時に、紙を敷いていきました。
いったい、なぜ?

田んぼに苗を植えると同時に紙が敷かれていきます。

この田植え機は、島根県松江市に本社をおく三菱マヒンドラ農機が鳥取大学と共同開発しました。

この紙がどんな役割を果たすのかというと…

日光を遮り、雑草の発生や生育を抑えるため、田植えからおよそ1ヶ月は除草剤がいらなくなるうえ、紙は、段ボール再生紙が使われていて、およそ40日で解けて有機肥料にもなるんです。

三菱マヒンドラ農機 浅谷祐治 常務執行役員
「おいしいお米ブームが盛り上がってきているということで、有機米の栽培を通じて、農家の収益を上げようという側面もある」

この紙マルチ農法は、有機栽培の広がりとともに、全国で導入する農家が増えていて、今回、三菱マヒンドラ農機は、大田市と連携協定を結び、有機米の栽培に取り組む三瓶地区の生産者に、田植機を貸し出すことになりました。

大田市農林水産課 重田俊雄さん
「どんどん中山間地域の水稲生産の発展につながるように、進めていきたい」

三菱マヒンドラ農機と大田市は今後、付加価値の高い有機米を育て、「稼げる農業」の実現を目指したいとしています。

© 株式会社山陰放送