広島県福山市霞の女児死亡事故、スポーツカー運転の男の初公判 地裁福山 起訴内容認める

 広島県福山市霞町1丁目の市道交差点で2022年6月、スポーツカーと軽乗用車が衝突し、軽乗用車の後部座席にいた同市の小学4年女児=当時(9)=が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)罪に問われた同市の男(37)の初公判が21日、広島地裁福山支部であった。男は起訴内容を認め、検察側が禁錮3年を求刑して即日結審した。判決は6月4日の予定。

 検察側は冒頭陳述などで、男のスポーツカーが交差点の前で「推定時速153キロまで出ていた」と指摘。「祭りに行く途中だった女児が突然命を奪われ、被害結果は重大」と強調した。

 弁護側は、軽乗用車を運転していた女児の祖父が「対向車線を十分確認せず右折した」と話したとして「事故は被告の過失のみが原因とはいえない」と述べ、執行猶予付きの判決を求めた。

 起訴状などによると、男は22年6月18日午後8時25分ごろ、時速50キロの制限速度を守らずに時速120キロで交差点に進入。対向車線を右折してきた軽乗用車と衝突して女児を死亡させ、歩道にいた男性にけがをさせた疑い。

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