同じ「挫折経験者」だからこそ 夕張を元気にする民泊施設

空知の夕張市で札幌から移住した男性が、空き家を民泊施設に生まれ変わらせる活動に取り組んでいます。一般社団法人「リスタート夕張」代表理事の野田勝さんです。

「私は財政破綻した夕張の活性化のために空き家を再生する活動を進めています。そしてその奮闘を面白おかしくSNSで投稿してます」
元々、札幌でフィットネススタジオを経営していた野田さんは、コロナ禍で事業を閉じ、絶望の中にいました。5人の子どもがいたことから、子どもたちに自然の中で伸び伸びと育ってほしいという思いがあり、道内でいくつかの移住先を探していました。そんな野田さんは夕張市を訪れたときに、夕張市に心を奪われ、新生活を過ごしたいと思ったといいます。そして自分と夕張市にある共通点を見つけたといいます。

「財政破綻からリスタートしたいという思いを掲げていた夕張と一緒に、僕もどん底からリスタートしたいと思い、家族7人で夕張に移住しました」

財政破綻している夕張は、空き家率が日本一のレベルです。そんな空き家を民泊やコミュニケーションがとれる施設、雇用が生み出せるようなグループホームや飲食店、カフェ、それらに再生していくことで夕張の再生・活性化が進むのではという考えからの挑戦です。現在は、一軒家を改装し、家族向けの宿泊施設を作っています。

とはいえ、空き家を再生するにしても、夕張市にも野田さんにも資金は多くありません。そのためクラウドファンディングで資金を集め、その資金でこの活動を進めています。
野田さんは「夕張のイメージは、夕張メロンや財政破綻のことばかりですが、私がSNSを通じて、夕張のことをたくさん発信していくので、ぜひ多くの方に見てほしい」と話します。
野田さんは月額550円から活動を支えることができる「バリサポ」という夕張サポーターズクラブのメンバーを募集しています。

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