「ワニのような生き物がいる」と噂に…造成地の水たまりで外来種アリゲーターガー捕獲 別の北米原産の魚も

本来、国内にいるはずのない外来生物が富山市で捕獲されました。
地元でワニような生き物がいると噂になっていたということで、飼育できなくなった生物が放されたものとみられています。

富山市今市。
宅地と田んぼが広がる造成地の一角に出来た水たまりです。

「動きました!」

まだら模様の尾ひれ。
魚のようにも見えます。

*地元の住民は
「噂で聞いていたんですけど2年ほど前に友達から。見たことはない、嘘だと思っていた。工事現場なので」
「ワニみたいなものだと言われていた。地域の人がケガしてしまったら大変なので」

地元で噂となっていたというワニのような謎の生物を捕獲しようと21日、魚津水族館のスタッフが訪れました。

*リポート
「アリゲーターガーと見られる魚が捕獲されました!」

捕獲されたのは、アリゲーターガーと呼ばれる北米原産の淡水魚でした。
もともと、ここにいるはずのない生物。
日本の生態系を壊すため、法律で特定外来生物に指定されています。

さらに水の中にはもう1匹…。

*魚津水族館職員
「多分アミア・カルヴァ…」

見つかったのは同じく北米原産の淡水魚、「アミア・カルヴァ」です。

*魚津水族館 不破光大学芸員
「これも古代魚で観賞魚として人気がある魚。魚好きなマニアの人がここに放したんじゃないか。もともといちゃいけないもの。家で飼ってほしい。非常識ですよね」

口がワニのように長く、鋭い歯を持つ「ガー目ガー科」のアリゲーターガー。
人を攻撃することはあまりないということですが、こうした特定外来生物を川や池などに放流することは法律で禁止されています。
そして、外来種の「アミア・カルヴァ」も日本の自然界にいる魚ではありません。

いずれもペットとして飼育されていた個体が大きくなり、飼えなくなって捨てられたものとみられています。
アリゲーターガーは2018年に特定外来生物に指定され、以降、飼育することも法律で禁止されています。

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