【年金】年金の繰上げ、繰下げ受給は結局どちらがいいんですか?

年金の繰上げ受給と繰下げ受給とは

年金の「繰上げ受給」と「繰下げ受給」は、年金受給開始のタイミングを調整するための制度です。それぞれ詳しく解説します。

・繰上げ受給
繰上げ受給とは、65歳からではなく、60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて年金を受け取ることを選択する制度です。ただし、繰上げ受給を選択した場合、月々の年金額は減少します。

・繰下げ受給
繰下げ受給とは、65歳で年金を受け取るのではなく、66歳以後75歳までの間で繰り下げて年金を受け取ることを選択する制度です。繰下げ受給を選択した場合は、月々の年金額は増加します。

どちらを選択するかは、個々の生活設計や将来の見通しによります。年金の受給開始時期を選択する際には、自身のライフスタイルや健康状態、財政状況などを考慮することが重要です。

年金の繰上げ受給と繰下げ受給のメリット・デメリット

繰上げ受給と繰下げ受給には、それぞれメリットとデメリットがあります。

繰上げ受給のメリットは、早期に年金を受け取ることで生活費の補塡(ほてん)や早期退職後の生活設計に役立つことです。しかし、受給開始が早まるため、月々の年金額が減少するというデメリットがあります。

一方繰下げ受給のメリットは、受給開始を遅らせることで月々の年金額が増加する点です。しかし、その代償として年金を受け取るまでの期間が長くなり、その間の生活費や健康状態を考慮する必要があります。

自分に合った選択をするためのポイント

年金の繰上げ受給と繰下げ受給のどちらを選ぶべきかについては、個人の状況によって異なります。自分に合った選択をするためには、繰上げ受給と繰下げ受給のそれぞれの利点やリスクを考慮して、以下のポイントを確認することが重要です。

__●ライフプラン
●経済状況
●将来への不安__

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

ライフプラン

自身の将来の計画や目標に合わせて、受給タイミングを選択しましょう。例えば、早期に年金を受給して趣味や旅行などの生活を楽しむか、将来の医療費や介護費の備えとして後期に受給するかなどの点を考慮することが重要です。

経済状況

現在の経済状況や収入源によっても、適切な選択が異なります。繰上げ受給を選べば現在の生活費の補塡(ほてん)が可能になる一方で、繰下げ受給を選べば将来の収入源としての年金を確保することができます。

将来への不安

将来の不安やリスクに対する備えも重要です。繰下げ受給を選択すれば将来の不測の事態に備えることができますが、その一方で現在の生活費の補塡(ほてん)が難しくなる可能性もあります。

年金の繰上げ受給と繰下げ受給のどちらを選ぶべきかは、個人の状況によって異なる

年金の繰上げ受給と繰下げ受給は、老後の生活に大きな影響を与える重要な制度です。どちらを選択するかは、個々の生活設計や将来の見通しによります。

年金の受給開始時期を選択する際には、自身のライフスタイルや健康状態、財政状況などを考慮することが重要です。また専門家の意見を求めることも有益です。そのため、制度について分からないことがあれば、年金事務所などの専門機関に相談することをおすすめします。

出典

日本年金機構 年金の繰上げ受給
日本年金機構 年金の繰下げ受給

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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