「OSO18」再来? 牧場の子牛4頭死ぬ クマが襲ったか 専門家「同じような被害起こる可能性ある」

櫻井靖大記者:「クマは、この緑の幕から侵入して中の子牛たちを次々襲ったと見られています」。

再びOSO18のようなウシを襲うクマが現れたのでしょうか。21日朝、道東の別海町の牧場で、クマに襲われたとみられる子牛4頭の死骸が発見されました。

牧場の関係者によると、ハウスの中にいた子牛12頭のうち4頭が死んで、別の4頭がけがをしたということです。近くにはおよそ17cmのクマの足跡が。襲われたとみられる8頭全てに、胸や尻を噛まれた痕やひっかき傷があり、死んだ2頭には内臓を食べられたような痕がありました。

なかしゅんべつ未来牧場・友貞義照専務:「衝撃でしたね、まさかと思った。恐らく柔らかいところを襲ったと思います」。

牛を襲うクマとして、道東の酪農家を恐怖に陥れたのが「OSO18」。なかなか姿を捉えられないことから「忍者グマ」とも呼ばれ、標茶町や厚岸町ではウシ66頭が襲われ、そのうち32頭が死にました。OSO18は、去年駆除されましたが、今回8頭のウシを襲ったとみられるクマは、どのようなクマなのでしょうか。

北海道立総合研究機構 エネルギー・環境・地質研究所 釣賀一二三自然環境部長:「牛が食べる濃厚飼料なり、クマにとっても利用価値(食べる価値)があるようなものがあれば、(牧場の)中に入ってきて食べるっていうことも十分考えられる。大人の大きな何百キロもある牛よりは、子牛であれば簡単に手に入るので、そういった意味では、クマにとっては捕りやすいというか、そういう状況にあったかもしれないですね。食害があったということであれば、同じような被害が起こる可能性はあると思います」。

今後、被害は続くのか。別海町と猟友会は、牧場の周辺に箱わなを設置し、警戒を強めています。

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