県民と酒蔵の悲願…王座奪還へ! 9回連続で金賞受賞数日本一だった福島県 全国新酒鑑評会の結果発表を前に気運高まる

5月22日に迫った「全国新酒鑑評会」の結果発表。福島県は2022年まで9回連続の1位だったが、2023年はまさかの5位となり10連覇とはならなかった。日本一奪還へ…福島県民の気合と期待が高まっている。

出品酒蔵の日本酒を販売

福島市の福島県観光物産館では、日本一奪還の気運を高めるため、鑑評会に出品中の「福島の酒」の販売会が開催されている。
2023年の福島県の金賞受賞数は14銘柄と山形県などに及ばず、2024年は「日本一奪還」を目指して45の蔵が出品した。

福島県観光物産館の沼澤幸子さんは「県内の酒蔵さんのためにも物産館としても獲っていただきたい」と期待を寄せた。
物産館を訪れた人からも熱い視線が注がれた福島の酒。「外国に持っていくお土産にしたい」「金賞受賞数日本一に期待している。大丈夫だと思う」との声が聞かれた。

守り続ける味で勝負

目指すは日本一奪還、酒蔵も特別な思いで臨んでいる。150年以上の歴史をもつ福島県会津美里町の男山酒造店の代表を務める小林靖さんは、4年前に会社員から転身して蔵人となり、これまで2回連続で「金賞」を勝ち取っている。

会津で収穫された酒米「夢の香」をメインとした酒造り。2023年の猛暑の影響で、コメがやや硬くなったもののタンクの温度などを細かく調整し、コメの種類や配合は変えずに「守り続ける味」で勝負した。

男山酒造店・代表の小林靖さんは「毎年が1年生だと。常にそのコメと向き合って、溶けにくいコメであれば自分たちの技術で、どこをどうしていくか」だと話す。

原点にあるのは感謝

秋ごろにもアメリカへの輸出がはじまるなど、海外からの期待も高い男山酒造店の酒。
酒造りの原点にあるのは「感謝」の気持ちだと小林さんはいう。
「やっぱり初心は忘れちゃ行けないと思っている。原点の輪を大切にして、さらに新しくできる輪を波紋のように世界に広げていきたい」と話した。

福島県内の45銘柄が出品する鑑評会の結果は、5月22日午前10時に発表される。

(福島テレビ)

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