X改名から約1年、それでも「ツイッター」と呼ぶ人たち URL変わり名残は消えてきたのに

いまだに「ツイッター」と呼んでしまう――。米起業家のイーロン・マスク氏が2023年7月、名称を「X」に改名して約1年。だが、旧名の「ツイッター」を口にし続けるユーザーは相変わらず多い。

直近では、URLも「x.com」に変更。旧ツイッターの名残は消滅しつつある。それにもかかわらず、いまだに「ツイッター」と呼ぶ人が多いのはなぜなのか。今後「X」呼びは主流になるのか。

「X JAPAN」だって「X」

スマートフォンなどの市場を調査するMMD研究所は23年10月18日、Xに関する調査結果を発表。15歳~69歳の男女5000人を対象にしたインターネット調査だ。呼び名の質問に対し、Xと呼ぶ人は9.1%、ツイッターは67.7%、どちらも使う人は23.3%だった。

ITジャーナリストの井上トシユキ氏に聞いた。こうした過去の調査結果に言及し、「以前からツイッターと呼び続ける習慣があったから、いまだにツイッターと呼んでしまう」と、J-CASTニュースBizの取材に話す。

加えて、「X」の呼称は紛らわしいとも指摘。例えばロックバンド「X JAPAN」は「X」とも呼ばれている。こうしたケースが複数あるため、ツイッターと呼ぶほうが分かりやすいのではないかと、井上氏。

サービスを維持できるのかという問題も

今後「X」しか知らない世代が増えていけば、ツイッターという呼び名は廃れていく。だが、それとは別に、Xがサービスを維持できるのかという問題もあるという。

「Xのサービスレベルの低下を指摘する声もあります。LINEやインスタグラム以外にも新たなSNSサービスが今後出てくるかもしれない。以前のように『ツイッター』一択という状況ではないので、Xやツイッターと呼ぶこと自体が少なくなると思います」

Xとツイッター、それぞれの呼称を使う割合は最終的に同じになると井上氏。だが、SNSはどれも似たような機能になっているため、利便性ではなく、「推し」やフォロワーが何を使うかが重要になる。Xから他のSNSに移る可能性は否定できないと話した。

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