赤ちゃん死体遺棄 救うことできなかったのか? 墜落分娩の可能性も 24時間相談窓口「ぜひ相談して」

北斗市の住宅の庭に生まれたばかりの赤ちゃんを埋めたとして、25歳の女が逮捕された事件。赤ちゃんを救うことはできなかったのでしょうか。

死体遺棄の疑いで21日、身柄を検察庁に送られた自称・青森県弘前市の大内流星容疑者(25)。今月上旬、北斗市の親族の家の庭に、生後間もない赤ちゃんの遺体を遺棄した疑いが持たれています。警察の調べに対し、大内容疑者は「埋めたのは、自分が出産した子どもです」と容疑を認めているということです。

廣瀬美羽記者:「現場は住宅に囲まれていて、あまり人目につきません。こちらの花壇に赤ちゃんの遺体を埋めたとみられます」。

遺体は親族が庭で作業中に発見し、布でくるまれた状態だったことが警察への取材で新たに分かりました。また、赤ちゃんは2月以降に生まれたとみられ、へその緒などが付いていることから、生後間もなく死亡したとみられています。

今回の事件について、道と札幌市の委託を受け妊娠出産に関する相談を受け付けている「にんしんSOSほっかいどう」は。

にんしんSOSほっかいどう・田中佳子所長:「ご自分の体もかなり負担があったと思うんですよ。もし1人で出産されたとしたらね。生むまでも、きっと悩んでどうしたらいいのかと思っているうちに産み月(臨月)がきちゃって、出産されてしまったんだろうなと思うので」。

赤ちゃんの死因は、外傷性頭部出血。田中所長は、このように分析します。

にんしんSOSほっかいどう・田中佳子所長:「隠したいって気持ちがあったんだったら、やっぱり赤ちゃんが産声を上げたときにびっくりして(手をあげた)っていうこともあるし、墜落分娩っていうこともあるし、色んなことが考えられると思う」。

墜落分娩とは自宅やトイレなどで出産に至ることで、その場合、床や便器などに落ちて赤ちゃんが頭を打ってしまう可能性があるということです。

「にんしんSOSほっかいどう」には、2021年の開設以降4000件以上の相談が寄せられています。24時間、年中無休で電話やLINEで相談を受け付けていて、生活に困っている妊婦が無料で宿泊できる部屋も用意されています。

にんしんSOSほっかいどう・田中佳子所長:「何とかなるので、ぜひ相談していただければと思う。夜中でもいいので、1本(連絡を)入れていただければ」。

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