ランドセル商戦ピーク 平均価格は6万円弱 作業服のワークマンも参入 中身は重くなる傾向で軽さ重視

来年の春に入学する子ども向けのランドセル商戦がピークを迎える中、作業服などを展開するワークマンが、6月からランドセルを販売すると発表しました。

驚くべきは、そのお値段です。

■5月にピークを迎えるランドセル商戦

5月11日、神戸市で開かれた「合同ランドセル展示会」には、約500組の家族連れが訪れました。

来年の春、小学校に入学する子ども向けのランドセル商戦が、5月にピークを迎えることは、当たり前になりつつあります。

会場には全国14のメーカーのランドセル約850点が展示され、訪れた人は、念入りに見て…、背負って…、選んでいます。

■保護者が重視するのは「軽く、体に負担がかからない」

保護者の皆さんは、何を重視して、選んでいるのでしょうか?

【保護者】「軽いやつで、重いとか、痛いとかなければいいかなと」

【保護者】「通学の距離が遠いので、軽さ重視。できるだけ体に負担がないように、軽いものを探しています」

こちらの双子の姉妹の家族はー?

(Q.どなたが購入する?)
【双子の祖母2人】「一個ずつです。本人が好きなものでいいと思います。軽いやつ、6年間持てるような」

多くの人が口をそろえて言うのは、「軽く、体に負担がかからないもの」。

教科書のページ数が増え、サイズが大きくなったことに加え、学習用タブレット端末を持ち帰るようになり、子どもたちのランドセルの中身は重くなる傾向があります。

こうしたニーズを受けて、兵庫県豊岡市の鞄メーカーが開発した、「リュッセル」という商品。見た目はランドセルですが、多くの部分でナイロン生地が使われ、リュックのように軽いのが特徴です。

記者が実際に背負わせてもらいました。
【記者】「すごい!軽い!」
【Rikomon 宿南孝弘代表】「これを引っ張ると調整できる。通常のリュックと一緒。それでフィット感が出る」
【記者】「簡単ですね」

革でできた一般的な商品が、重さ約1.2キロのところを、こちらのリュッセルシリーズは、強度を保ちながら1キロの大台を切りました。

【Rikomon 宿南孝弘代表】「これは軽さ重視で925グラム。30分以上かけて通われる方が、これを求められます。1キロ切らないと、人間が持った感覚で軽いと感じない。強度があって軽さもというのが、なかなか難しいんですけど、なんとかできたという感じです」

■ランドセルの平均価格は5万9000円 ワークマンが参入で8800円のランドセルが発売

また、ランドセルの平均価格は年々上昇しています。

ランドセル工業会によると、ことし入学した子どものランドセル購入額は、平均約5万9000円です。

そんな中、作業服などでおなじみの「ワークマン」が、6月、ランドセルを発売することを発表しました。気になるお値段は…!?

【ワークマン広報部 松重尚志さん】「こちら税込で8800円になっております」

そこまで安くて、機能面は大丈夫なのでしょうか?

【ワークマン広報部 松重尚志さん】「防弾チョッキと同じような生地を使っているので、子供が遊びに行く時に投げても、ある程度安心して使えると思います。ワークマン、防水関係はすごく強いメーカーですので、カバーをつけて一緒に販売するっていう方法を取ってます」

丈夫さに加えて、随所に「ワークマンのノウハウ」が詰まった商品に。

安全のために、ランドセルの4方向すべてに反射材が使用されていて、これも、工事現場の安全ベストなどのノウハウが活かされているそうです。

【ワークマン広報部 松重尚志さん】「安くて、かなり丈夫な、耐久性には自信がある商品です。男の子・女の子関係なく、思いっきり学校生活を楽しめるような機能が付いています」

ワークマンのランドセルは、6月からオンラインストアで注文を受け付けるということです。

(関西テレビ「newsランナー」2024年5月21日放送)

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