つむじを連想する“かみのけ座”の渦巻銀河「NGC 4689」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影

こちらは「かみのけ座(髪座)」の方向約5400万光年先の渦巻銀河「NGC 4689」です。渦巻銀河の特徴である渦巻腕(渦状腕)は幅が広く、融合して一つの円盤を形作っているような印象を受けます。網目状に広がる暗黒星雲の連なりのあちこちで輝くピンク色の斑点は、そこに星形成領域が存在することを示しています。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の広視野カメラ3(WFC3)で撮影された渦巻銀河「NGC 4689」(Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Thilker, J. Lee and the PHANGS-HST Team)】

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope: HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータをもとに作成されました。ハッブル宇宙望遠鏡による最近のNGC 4689の観測は、近傍宇宙の銀河における星形成の理解を目的とした観測プロジェクト「PHANGS(Physics at High Angular resolution in Nearby GalaxieS)」の一環として2020年1月に、また「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」の観測を支援するべく近傍銀河の星の種族をより正確に把握するための取り組みの一環として2023年12月に実施されたということです。

冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”として、欧州宇宙機関(ESA)から2024年5月20日付で公開されています。

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文・編集/sorae編集部

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