「去年と比べて3.5倍」
何の数字だと思いますか?
キャベツに関する数字なんです。
先週、キャベツの卸売り価格が1年前と比べておよそ3.5倍になるなど過去3年間で最も高くなっています。
なぜこうした状況になったかといいますと3月の天候不順などが主な要因とみられています。ピークは過ぎ、徐々に価格も下がり始めているとはいいますが、できれば気にせずにおいしく食べたいキャベツ。飲食店や青果店に影響は?
上田市にある青果専門店です。
市場で仕入れた野菜や果物を店舗で販売するほか、飲食店にも納品しています。
冷蔵庫の中を見せてもらうと…。
青果のSANKYO 営業斉藤将介さん
「(在庫は)例年に比べると半分くらいですね。現状は足りていますけど、価格が高い分、抑えて入荷していますね」
市場でキャベツの出荷量が少なく、困惑していました。天候不順などが原因で出荷量が減っているため、市場ではキャベツが争奪戦となり、それが価格高騰につながっているといいます。
この影響で、20日の店頭価格は1玉298円。いつもの1.5倍から2倍の価格です。
来店客は
「前は100円くらいで買えたけどね。今は300円でしょ、1個。いい値段するね」
「ここ安いからもっと安く入るかなと思うけど、やっぱり上がっているなって感じますよ」
「なるべく無駄のないように食べるようにしていますね」
元々は新鮮な野菜を安く提供するのがウリの青果店。しかし、そんな専門店ならではの苦悩も…。
青果のSANKYO 営業斉藤将介さん
「本当はもっと高く売りたいんですけど、これ以上高く売ってもなかなか売れないもので。あとはスーパーが安く売っているので、うちも同じくらいの値段で売らないと」
他の商品で利益を生み出せるスーパーが価格を抑えているため、それに対抗し、無理して価格を下げざるを得ないといいます。そんな中、今、お買い得な野菜はというと…。
青果のSANKYO 営業斉藤将介さん
「レタスなんかは取れ始めているのでまだ安く売ることができますね。地物ですね、長野県産ですね」
信州産が出回り始めたレタス類は、供給量が増え、価格が安定しているということです。
青果のSANKYO 営業斉藤将介さん
「もう少し暖かくなってくれば関東も含めて供給が安定してくると思うので、価格も下がってくると思いますね」
しばらくはお手頃な野菜の上手な見極めが求められそうです。