妻に家のことを全て押し付ける亭主関白な夫。どうして妻に対して平気で偉そうな態度をとってくるのでしょうか。今回は、私の知人Aさんから聞いた体験談です。Aさんの夫は自分のことは棚に上げて、妻のことは考えない人で……?
低収入のくせに
Aさんは未就学児の子供を育てるパート勤めの主婦です。そんなAさんは、全く家事をしない夫に対し不満を募らせていました。
「明日のワイシャツどこー? 俺のメシはまだー?」
夫は家事どころか、自分のこともろくにできない男。夫の収入は同年代の平均を大きく下回っているのにも関わらず、いつもAさんに対して「お前の収入は低すぎ」と偉そうに言ってくるのでした。
男だから無理
そんな夫からAさんはある提案をされます。
「お前さ、そろそろ正社員で働けよ。そしたらもう少し贅沢できるだろ?」
Aさんだって、本音としては正社員でキャリアを積みたいと考えていました。ただ、ワンオペの現状では無理です。
「家事や育児を2人で折半してくれるなら」
Aさんは夫に条件を提示したのですが……。
「そんなの無理に決まってんじゃん。家事と育児は昔から女の仕事って決まってんだよ」
と夫はAさんの条件を即却下。妻に歩み寄ろうとする姿勢など、1ミリも感じられません。夫の酷い発言に、Aさんは完全に夫を見損ないました。
正社員になった妻
その後、現在の勤め先に頭を下げ、正社員として雇用してもらえることになったAさん。
「まじで!? よかったじゃん! これでたくさん良いもの食えるな!」
大喜びする夫に対し、Aさんは「贅沢はお金を貯めてからにしよう」と提案します。これを聞いた夫もその時は「海外でも行きたいな」と浮かれていました。
こんな夫いらない
数年後、家事・育児・仕事の全てを頑張った結果、まとまったお金ができたAさん。
「そろそろ金もたまっただろ? 海外旅行に行こうぜ」と言ってきた夫を、次のセリフで一瞬に奈落の底へ突き落とします。
「あなたなんてもういらない。離婚しましょう」
Aさんが正社員になったのは、夫の頼みを聞きたかったからではありません。離婚のためにお金を貯めようと思ったからでした。
そんなことは一切予想していなかった夫は大慌てで拒否しますが、Aさんの気持ちは固まっていました。
「私より収入の低いあなたに、家事も育児も押し付けられてもうヘトヘトなの。あなたから解放されることが私にとって最高の贅沢よ」
Aさんはこう夫に別れを告げたのでした。
離婚を決めた瞬間からのAさんの行動力には驚きましたね。家事や育児を手伝ったり、感謝の気持ちを伝えていたら、結果は違ったかもしれません。お互い働いているのにも関わらず、家事育児を妻に任せっきりにする夫には、「見捨てられるかもしれない」と危機感を持ってもらいたいものですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:花澤ひかる