合唱配信し能登地震被災生徒支援 中高生参加、収益で必要な物購入

オンライン配信する合唱を収録する合唱団「水星」と金沢西高校音楽部=3月、金沢市

 能登半島地震で被災した中高生を支援するオンライン上の合唱コンサートが6月下旬、有料配信される。石川県で活動する合唱団「水星」と県立金沢西高校音楽部(金沢市)が共催し、21都道府県の中高生ら約1700人が参加。収益は被災生徒が必要とする物品購入に充てられる予定で、発案した同校教諭深見納さん(55)は「日本中が能登を思っていることを表情や歌で伝えたい」と話す。

 親戚や知人が大きな被害に遭った深見さん。能登地方で働く教員仲間と連絡を取り合うと、支援物資と一緒に届いた手紙に励まされたと聞き、コンサートを思いついた。

 曲目の一つは、東日本大震災後に福島県南相馬市の音楽教師らが作った「群青」だ。ピアノ演奏と指揮の様子を東京都内で収録した後、各地の合唱団が合わせて歌う動画を提出。音声を合成した上で、それぞれの映像を順に流して「コンサート」を実現する。

 視聴のためのチケットは1100円で、水星のウェブサイトを通じ購入できる。配信の詳細もサイトに掲載予定。被災地の学校には無料で視聴できるように案内する方針だ。

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