NY外為市場=ドル小幅高、金利の動向見極める動き続く

[ニューヨーク 21日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで小幅上昇した。米連邦準備理事会(FRB)の政策担当者らは、インフレ率が目標の2%に戻る軌道に乗っていると確信するにはしばらく時間がかかるとの見解を示している。

ドルは他の主要通貨に対してほぼ横ばいで推移した。

FRBのウォラー理事は21日、金融政策の緩和姿勢を支持するには、望ましいインフレデータをあと数カ月、確認する必要があるとした一方、最新のインフレ指標は「安心できる」ものであり、追加利上げは「おそらく不要」と述べた。

米アトランタ地区連銀のボスティック総裁も同日、利下げが企業や家計の支出を刺激し、インフレが次々に変動するような状況に陥ることがないようFRBは利下げ開始に慎重になる必要があると語った。

ユーロは0.05%安の1.0852ドルとなった。

市場では、金融サイクルについてさらなる手掛かりを見極めるため、今週発表される欧州中央銀行(ECB)の妥結賃金とユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)に注目が集まる。

ドル/円は0.04%安の156.20円。

日本政府・日銀による介入とみられる動きで5月初めにドル/円相場は急落したが、ここ2─3日間は狭いレンジでの推移となっている。

暗号資産(仮想通貨)では、イーサリアムが6.5%高の3728.70ドル。一時、3月中旬以来の高値となる3838.80ドルを付けた。ビットコインは0.25%高の6万9707ドルとなった。

ドル/円 NY終値 156.15/156.18

始値 156.21

高値 156.43

安値 155.85

ユーロ/ドル NY終値 1.0854/1.0855

始値 1.0865

高値 1.0870

安値 1.0844

© ロイター