5メートルの青鬼、その正体は僧侶?太鼓や踊り奉納、滋賀・石山寺に伝わる故事とは

巨大な青鬼像前で営まれた法要(大津市石山寺1丁目・石山寺)

 石山寺中興の祖とされる僧侶・朗澄律師(ろうちょうりっし)(1131~1208年)の遺徳をしのぶ「青鬼まつり」がこのほど、大津市石山寺1丁目の同寺で営まれた。巨大な青鬼像前で法要などがあり、参拝者たちは手を合わせて厄よけや招福を願った。

 まつりは、経典や聖教の保存収集に努めた朗澄が、没後も鬼の姿となって守ると誓った故事にちなむ。命日に近いこの時期に、同寺と石山観光協会が実施。青鬼像は高さ約5メートルで、事前に同協会員らが杉の葉などで仕上げた。

 この日は小雨が降る中、法要に先立って青鬼3体が境内や東大門前を練り歩き、注目を集めた。青鬼太鼓や青鬼踊りの奉納、無病息災の御利益がある青鬼うちわの授与もあり、多くの人でにぎわった。

 近くに住む会社員の男性(29)は長女(3)を連れて訪れ「石山寺は伝統があって誇らしい存在。子どもが元気に育ってくれたらうれしい」と話していた。

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