【決算】テンセントの2024年第1四半期は売上高6%増―ゲーム事業は横ばいも、さらなる成長に意欲

【決算】テンセントの2024年第1四半期は売上高6%増―ゲーム事業は横ばいも、さらなる成長に意欲

中国の大手IT企業テンセント・ホールディングスが2024年第1四半期の決算を発表しました。前年同期比で売上高が6%増の1,595億元(約225億ドル)、純利益(IFRS)は62%増の427億元(約60億ドル)となりました。

主力となるゲーム事業は、国内では主力タイトルである『王者榮耀(Honor of Kings)』と『和平精英(Peacekeeper Elite)』が前年同月比で減少。トータルとしては2%減の345億元(約47億ドル)という結果に。

海外ゲーム事業は136億元(約18億ドル)で、為替変動の影響を除くと前年から横ばいとなりました。CEO兼会長である馬化騰(ポニー・マー)氏は「チーム再編の恩恵が出始めたので、ゲーム事業は今後再び成長を続ける」と前向きな姿勢を見せています。

また、決算報告書では2016年に買収したフィンランドのモバイルゲームスタジオ・Supercellの『Brawl Stars』の海外売上総利益が前年同期比で4倍以上、DAUも前年同期比で2倍以上に成長したとされており、同スタジオへの投資が大きな成果を上げていることが強調されています。

ゲーム事業における今後の展開としては、5月21日より『アラド戦記モバイル』のサービスが始まっているほか、Supercellの新作タイトルもリリースを控えています。

その他の事業では、オンライン広告収入が26%増の265億元と大きな成長を見せました。広告プラットフォームを改善して広告主がより効果的な宣伝を行えるようになったことや、AIを活用した新しい広告作成ツールを利用できるようになったことなどが成功の要因として挙げられています。

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