トランプ氏、不倫口止め事件公判で証言せず 来週最終弁論へ

Jack Queen Andy Sullivan Luc Cohen

[ニューヨーク 21日 ロイター] - トランプ前米大統領は21日、ニューヨーク州地裁で開かれた不倫口止め疑惑に絡む事件の公判で、自身を弁護するための証言を行わなかった。

ここ数週間、トランプ氏が証言台に立つかどうかが注目を集めていた。

トランプ氏にとっては不倫相手とされた女性への支払いは家族を守るためだったという自らの主張を、陪審員に訴えるチャンスだったが、証言の際に検察から詳細な質問を浴びる事態を避けたとみられる。

一方でトランプ氏は法廷外では、この事件の裁判官を腐敗していると批判し、検察は同氏が大統領に復帰するのを妨害しようとしているとの見解を繰り返している。

トランプ氏が罪に問われているのは、2016年の大統領選前、不倫関係にあったと申し立てている女性に口止め料約13万ドルを支払い、立て替えた当時の顧問弁護士への弁済を帳簿上「法務費用」と偽って処理した問題。

裁判は今後、28日に最終弁論が行われ、29日からは陪審員が有罪か無罪かの協議に入る。

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