米俳優組合、S・ヨハンソンの抗議に賛同 チャットGPT音声問題

[21日 ロイター] - 米俳優組合(SAG─AFTRA)は21日、米俳優スカーレット・ヨハンソンさんが生成AI(人工知能)「チャットGPT」の新たな音声機能について自分の声に「不気味なほど似ている」と非難したことを受け、ヨハンソンさんを支持すると表明した。

ヨハンソンさんは前日、チャットGPTを手がける米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)から昨年9月にチャットGPTの声に利用したいと依頼を受けたが断ったと明かした。一方、アルトマン氏はこの問題を受け新たな音声機能「Sky」から問題の声を削除すると述べた。

組合の広報担当は「彼女の懸念を共有し、使用されている音声について明確さと透明性を得る彼女の権利を全面的に支持する」と述べた。

俳優ら約16万人の会員でつくる同組合は昨年、賃上げやAI利用に対する保護を求めストライキを行い、スタジオ側と合意をまとめる上で大きな役割を果たした。

俳優の声や映像の権利を巡っては、ハリウッドのスタジオが生成AIを利用したコンテンツ製作を検討する中で問題となっている。

組合は「(俳優の)声と肖像を保護する連邦法の制定を強力に支持する」とも述べた。

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