陸自日野基本射撃場で訓練再開 3人死傷の小銃発射事件 岐阜市

射撃場に入る陸上自衛隊車両=22日午前、岐阜市日野南、日野基本射撃場

  去年6月、隊員3人が自動小銃で撃たれ死傷した事件があった岐阜市の日野基本射撃場で、中断していた射撃訓練が22日、再開されました。

  事件は、元自衛官候補生の男(19)が射撃訓練中、弾薬を奪おうと自動小銃を発射し、隊員2人を殺害、1人に大けがをさせたもので、男は強盗殺人の罪などで起訴されています。

  陸上自衛隊は事件後、射撃訓練を中断し、去年11月に再開しましたが、その際、隊員が外部に向かって中指を立てるなどの不適切行為があり、再び訓練を中止していました。

  隊員を乗せた車両が続々と射撃場に入っていく中、午前8時ごろ、周辺住民に訓練の実施を伝える赤い旗が掲げられ、射撃場での訓練を再開しました。

  一方、射撃場の入り口では、訓練の再開に反対する市民団体約30人が「射撃訓練中止」などと書かれたプラカードを手に抗議活動を行いました。

  陸上自衛隊では事件後、全部隊を対象に弾薬を渡すタイミングを見直し、銃と弾薬が同時に手元にある時間を減らすなど、再発防止策を導入しています。

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