イスラエルの景気回復、コロナ危機脱出時よりも緩慢=S&P

[エルサレム 21日 ロイター] - 米格付け会社大手S&Pグローバルは21日、イスラエルの景気回復ペースが新型コロナウイルス危機脱出の時期などに比べて緩慢になるとの見通しを発表した。

イランなどとの緊張の高まりや国内政局の先行き不透明感に加え、イスラム組織ハマスとの武力衝突に伴う観光や建設、農業への影響が長引きそうなためという。

今回のハマスとの武力衝突は2023年10月に始まり、第4・四半期(10―12月)国内総生産(GDP)成長率が年率換算で前期比21.7%減と落ち込んだ。

24年第1・四半期(1―3月)に14.1%増と持ち直したものの、同社は24年の成長率予想を従来の前年比0.5%増、25年を5.0%増で据え置いていた。

ただ、政府は景気回復ペースの加速を見込み、中央銀行は24年の成長率を約2%と予想している。

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