末期がん告白のレフェリーへわずか4時間で約4500万円集まる “格闘技”で広がった支援の輪

溝口勇児COO【写真:山口比佐夫】

治療後の残りの資金は「認定NPO法人日本こども支援協会」へ寄付

格闘技エンターテインメント「BreakingDown」の溝口勇児COOが22日、自身のXを更新。今月18日に末期がんを告白した同団体の公式レフェリー・鬼木貴典氏を支援するために立ち上げたクラウドファンディングが目標額に達したことを報告している。

現在、4人の子どもがいる鬼木氏は今月18日に「BreakingDown」のレフェリーをがん闘病のため辞退することを公表。Xにはがんの影響で機敏な動きができなくなっていることや、全額自費負担の治療を受けるも総額1000万円以上かかるため、治療を断念することなどがつづられた。医師からは「余命2か月」と宣告されていることも明かされた。

鬼木氏の告白はSNS上で瞬く間に拡散された。支援の声が多く上がるなか、「BreakingDown」は告白から2日後の21日にクラウドファンディングを立ち上げ。急を要するため48時間で目標金額は1000万円としていたが、開始から4時間で目標を大きく上回る4486万9000円が集まっていた。

スピード感ある行動だ。溝口氏は「急を要するため48時間とした鬼木さんのクラファンですが、開始から4時間ほどで目標金額の1000万を遥かに上回る4500万もの金額が集まったため、早期終了とさせていただきました」とX上で報告。クラファン立ち上げの理由などをつづり「ただ今回の取り組みのゴールはやはり鬼木さんが再びBreakingDownのリングに上がることです。鬼木さん、そんな奇跡を我々に見せてくださいね。ご支援、拡散、メッセージをくれた皆様、この度は本当にありがとうございました」と支援者への感謝を述べていた。

また集まった資金について「治療後の余った資金に関しては『認定NPO法人日本こども支援協会』に寄付させていただきます。また『一部をご家族の生活にも充当してほしい』という声もたくさんいただいているので、こちらも関係者と議論したいと思っています」と記している。

なお、格闘技団体「DEEP」も今月26日開催の「DEEP JEWELS 45」と「DEEP TOKYO IMPACT 2024 3rd ROUND」で募金を受け付けている。ENCOUNT編集部

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