山間部の橋と観光を融合し地域振興 中国貴州省

山間部の橋と観光を融合し地域振興 中国貴州省

16日、展望台から竜里河大橋を眺める観光客。(貴陽=新華社記者/駱飛)

 【新華社貴陽5月22日】中国貴州省でこのほど、朶花大峡谷に架かる竜里河大橋が開通し、橋と観光の融合を象徴する新たなスポットとなった。透明なガラス製の歩道からは足元の峡谷を一望でき、高度感を味わえる。

 橋は計画段階から観光施設としての機能を想定して造られた。全長1260メートルの斜張橋で、谷底から橋面まで280メートルの高さがある。主橋のメインスパン両側には254枚のガラスで構成された528メートルの歩道が車道と平行に設けられており、観光客は空中散歩を体験し、展望エレベーターから360度の雄大な景色を楽しめる。

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16日、竜里河大橋で写真に納まる観光客。(貴陽=新華社記者/駱飛)

 建設チームは歩行振動とガラス製歩道の信頼性、エレベーター設置、設計技術に関する研究などを実施した。

 施工を請け負った交通インフラ大手、中国交通建設傘下の中交第二公路工程局技術品質部の焦林洋(しょう・りんよう)部長は「橋の建設では基本的な交通機能に加え、観光発展のニーズにも応える必要があった」と語った。

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16日、竜里河大橋を歩く少数民族の女性。(貴陽=新華社記者/駱飛)

 省内には建設中のものも含めて3万本以上の橋があり、ほぼ全ての橋種を網羅する「橋梁博物館」となっている。貴陽市から竜里大草原まで従来は車で1時間半だったが、大橋の完成により30分程度短縮され、草原、大橋、峡谷、田園を一体化した観光ルートが形成されつつある。

 安順市の黄果樹瀑布からほど近い壩陵河橋梁博物館ではここ数日、多くの親子連れが橋梁建設の歴史と精神文化を学んでいる。

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16日、竜里河大橋のガラスの歩道でポーズを取る観光客。(貴陽=新華社記者/駱飛)

 博物館は2021年、交通インフラの建設や運営を手がける貴州高速投資集団によって改良整備され、峡谷大橋の学習・実践教育拠点となった。すでに国内外から延べ500組7万人以上が訪れている。

 同集団は橋体内部に入れる壩陵河大橋の特色を生かし、バンジージャンプ、高所ブランコ、スカイダイビングなどの事業を開始。国際ハイブリッジ・エクストリームスポーツ招待試合などの重要イベントも数多く開催している。(記者/駱飛)

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16日、竜里河大橋のガラスの歩道を歩く親子。(貴陽=新華社記者/駱飛)

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16日、朶花大峡谷に架かる竜里河大橋。(貴陽=新華社記者/駱飛)

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16日、竜里河大橋のガラスの歩道を歩く子ども。(貴陽=新華社記者/駱飛)

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16日、竜里河大橋のガラスの歩道で写真を撮る観光客。(貴陽=新華社記者/駱飛)

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