山形銀で一時システム障害 一部ATM使えず、スマホ決済にも影響

画面部分に「故障中」と掲示されたATM=21日午後5時6分、山形市立病院済生館

 21日午後1時半ごろ、山形銀行(山形市)の一部のATMと法人向けインターネットバンキングなどが利用できなくなる障害が発生した。同行の基幹系システムのハードウエア障害が原因だった。県内外の同行ATM全253台のうち半数以上の最大138台が一時使えなくなり、発生から約6時間後の午後7時半までに全て復旧した。

 同行によると、ハードウエア障害が起き、自動的にバックアップシステムに切り替わった。ネットバンクの振り込みや振り替え、提携先の他行ATMで行う同行取引などは約1時間後に復旧を確認した。ATMは1台ずつ現地でリセット処理を行う必要があり、復旧に時間を要したという。午後5時半時点で、72台が使えない状況だった。

 今回のトラブルで、同行の口座からスマートフォン決済「PayPay(ペイペイ)」に入金できない障害も一部で起き、コンビニのATM利用にも影響があった。窓口業務に支障はなかった。

 本支店の店内ATMはシステム系統が複数あり、設置全台が使えなくなった店舗はなかったが、一部で混雑したという。商業施設などのATMコーナーには行員が出向き、利用者への説明に当たった。山形市立病院済生館内のATMコーナーでは夕方までに病院職員や患者など十数人の利用者が訪れ、対応した行員に「あしたは使えるのか」などと問いかけたという。

 同行は影響した人数などは不明とした上で、再発防止と、障害発生時の早期復旧に努めると説明。「お客さまに多大なご不便、ご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」とのコメントを出した。

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