2回のテストを行ったアントネッリの適応能力をメルセデスが高く評価「長い間F1に乗っていたかのような走りを見せた」

 メルセデスのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンは、メルセデスのエンジニアたちが初回と2回目のプライベートテストにおいて、ジュニアドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリのパフォーマンスに非常に感銘を受けたと語った。

 メルセデスは来シーズンのF1昇格に向け、現在FIA F2選手権に参戦している17歳のアントネッリの育成を行っている。彼が昇格すればルイス・ハミルトンの空席を埋めることになる。

2024年FIA F2第4戦イモラ アンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)

 アントネッリは、F1への昇格の可能性に備え、旧仕様のメルセデスのF1マシンでさまざまなコースを走行する厳しい育成プログラムに参加している。4月にオーストリアのレッドブルリンクでメルセデスの2021年型W12をドライブして初テストを行った後、アントネッリはイモラでのテストを託され、グラウンドエフェクトカーの2022年型W13で走行を行ったが、これは若い彼にとってまったく異なる経験となった。

 メルセデスのテストチームからフィードバックを受けたアリソンは、アントネッリのパフォーマンス、特にF1マシンの複雑さに素早く適応する能力を称賛した。

「エンジニアたちが彼とのやり取りについて語るのを聞き、とてもうれしく思う」と、アリソンは金曜日にイモラでメディアに語った。

「彼はまだ若く、熱心なドライバーで、非常に速く、規則正しいペースがある。彼は最近までF1マシンに乗ったことがなかったが、1、2周のうちに、まるで長い間F1マシンに乗っていたかのような走りを見せた」

アンドレア・キミ・アントネッリがF1初テスト(メルセデスW12)

 アリソンは、アントネッリに現代のF1マシンの経験がまったくなかったことが、実際のところ彼にとって有利に働いたかもしれないと示唆した。旧型のF1マシンのハンドリングに慣れているドライバーとは違い、若いアントネッリは新鮮な視点を持っているので、現世代のマシンのユニークなグラウンドエフェクト特性のみに集中できたという。

「彼はこの世代のマシンであるグラウンドエフェクトマシンに、偏見なしで臨んだ。彼は、感じるであろうすべてのことを感じているが、以前のクルマの影響は受けていない」

「だから彼はそれをありのままの形で受け止めている。そして自分がどうするか、弱点や強みとして何を感じているかということを我々に伝えるので、エンジニアはそうしたことの改善に取り組むことができる。また彼は、非常に将来有望な若手ドライバーのように見える」

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