24年の長江チョウザメの繁殖数、過去最高を更新

24年の長江チョウザメの繁殖数、過去最高を更新

 【新華社宜昌5月22日】中国三峡集団生態工程センターの長江生物多様性研究センターはこのほど、長江希少魚類飼育拠点の宜昌市、三峡および金沙江向家壩の3カ所の実験ステーションで同時に2024年度の長江チョウザメ繁殖作業を実施した。同センターはこれまでに、今年度の長江チョウザメの雌60匹全ての産卵促進を終え、稚魚計110万匹余りが誕生した。ふ化数はこれまでの記録を上回リ、各ステーションの稚魚は順調に成長している。

 長江チョウザメは中国固有種で国家1級重点保護野生動物に指定されている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは近絶滅種(CR)に分類され、長江の魚類資源保護象徴種の一つでもある。長江チョウザメの種の保護は、長江の生態系修復と保護活動にとって重要な取り組みの一つとなっている。

 三峡集団長江生物多様性研究センターは、11年から長江チョウザメの完全人工繁殖技術の研究を開始し、人工繁殖モデルの確立に成功した。19年4月には長江チョウザメの完全人工繁殖が初めて成功し、大規模繁殖がほぼ実現している。同センターは23年に長江チョウザメ67万匹以上を放流し、自然個体群の補充に効果を上げている。(記者/潘志偉)

 

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