きよしも剛もかおりも歌う! スカイツリーソング

5月22日は日本のランドマークのひとつ、東京スカイツリーの開業日。2012年2月29日に完成し、5月22日よりオープンを迎えました。高さ634メートルのスカイツリーは、かつてはポーランドのワルシャワラジオ塔(コンスタンティヌフ・ラジオ塔)が646.38メートルありましたが、1991年に倒壊したため、現存で世界一の高いタワーとなります。

東京都の旧国名「武蔵」にちなんだ634メートルの高さは、秀麗富嶽十二景にも数えられる山梨県大月市の岩殿山や、新潟県の弥彦山と同じというから驚きです。人工建築物では、アラブ首長国連邦のドバイにあるブルジュ・ハリファ、マレーシアの首都クアラルンプールにある超高層ビルのムルデカ118に次いで、世界第3位となります。

そんな世界に誇るスカイツリーですから、多くの楽曲でテーマとなっています。氷川きよしは「一番星よ こんばんは」「粋な下町 恋の街」や「ほおずき」(『演歌名曲コレクション18~しぐれの港~』=写真に収録)といった楽曲で、“ご当地ソングの女王”こと水森かおりは「花の東京」、堀内孝雄は「それでも月は」、歌謡ユニットのはやぶさは「あっぱれ浅草」にて、スカイツリーを歌いあげています。さだまさしや西郷輝彦といった大御所もそれぞれ「かすてぃら」、「夜空のスカイツリー」という曲でスカイツリーに触れています。

ご当地や旅情をテーマにすることが多い演歌・歌謡曲以外にも、幅広いジャンルでスカイツリーは登場。川本真琴「ワールドエンド・ガールフレンド」、崎谷健次郎「Parade」、トータス松本「わかってるやろ」、ザ・クロマニヨンズ「南から来たジョニー」、miwa「ドライブソング」、MINMI「Lavender」、花澤香菜「YESTERDAY BOYFRIEND」、KIRINJI「AIの逃避行 feat. Charisma.com」、アップアップガールズ(2)「starry wink*」など、ポップ、ロック、アイドルなどさまざまなアーティストが、見上げたり、見下ろしたり、誇ったりしてスカイツリーに言及。長渕剛が負け犬になりたくないと吼えた「Loser」や、石崎ひゅーいがデジタルよりもアナログがいいとした「僕だけの楽園」など一見ポジティヴではなさそうなシチュエーションでも歌われています。ゴールデンボンバーがハウス「メガシャキ」CMタイアップ用に作った代表曲「女々しくて」の替え歌ヴァージョン「眠たくて」では、「眠たくて 何かと間違えそう」と鬼龍院翔らしい意味深なたとえでスカイツリーを取り上げています。

SNSのみならず、クセになるフックでヒットしている「Bling-Bang-Bang-Born」で知られるCreepy Nutsの「のびしろ」をはじめ、KREVA「KILA KILA」、SKY-HI「TOKYO SPOTLIGHT」、ZEEBRA「Hate That Booty Feat. Y'S & KOHH」、KEN THE 390「Don't Look Back」など、ヒップホップ・シーンの数多くの楽曲でもスカイツリーは登場。ライミング韻を駆使することの多いラップでは、“スカイツリー”は韻が踏みやすい定番ワードなのかもしれません。

最後に紹介するのは、熊猫堂ProducePandasの「招財猫 -Fortune Cat-」です。熊猫堂ProducePandas(くまねこどうプロデュースパンダ)はアジアにおけるオーディションによって選抜された5人からなる中国のバンド。「招財猫 -Fortune Cat-」は2020年にリリースしたアジア各国の都市をテーマにしたアルバム『A.S.I.A.』に収録され、中国語で「スカイツリー 遠くを眺めると 真っ白な富士山」と歌っています。

これ以外にも多くのスカイツリーソングがありますので、開業日にスカイツリーを眺めながら、お気に入りのスカイツリーソングを聴いてみるのはいかがでしょうか。

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