世界初のトンネル掘爆機が間もなく導入、掘進効率が30%向上―中国

中国で世界初のトンネル掘爆機が間もなく導入され、掘進効率が30%向上する見込みです。

清華大学と中国中鉄工業に所属する中鉄科工グループが共同で開発した世界初のトンネル掘爆機(Boring and Blasting Machine、略称BBM)の試験装置が、中国中部の湖北省武漢で空心カッターヘッド掘進、先行予裂処理後の空心カッターヘッド掘進および全断面カッターヘッド掘進の三つの作業条件下で掘進試験を完了しました。この装置は間もなく普及段階に入ります。

掘進試験の結果、超硬岩の地質条件下での掘進効率が、先行予裂処理を経た空心カッターヘッド掘進によって30%向上することが初期的に示されました。

BBMは、トンネル掘進分野における画期的で独創的な技術成果であり、従来の発破掘削法と現代のトンネル掘進機(TBM)を用いた掘進を効果的に組み合わせることを可能にします。BBMは複数の掘進モードを持ち、開発成功後はトンネル掘進分野で新たなブレークスルーを実現することが期待されています。

現在、中国の長大トンネルの建設では、TBMを使用する際に、岩の崩壊、破砕帯、軟岩の大変形などの複雑な地質条件に遭遇すると、機械の動作不良などの施工上の問題が生じやすいです。清華大学(水環境科学・水利工程全国重点実験室)と中鉄科工が共同で開発したBBMは、こうした長大トンネル施工における困難を打破することが期待されています。

なお、BBMは広範な応用価値と普及の見込みがあり、将来的には大型の水利・水力発電プロジェクト、鉱山、道路、鉄道などの建設分野での利用が期待されています。この装置は、世界中の長大トンネル建設に新しい解決策を提供していくとみられています。(提供/CRI)

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