【巨人】球宴常連の坂本勇人に〝逆風〟 三塁転向でヤクルト・村上宗隆に約3万票差

坂本と村上

日本野球機構(NPB)は22日、7月に開催される「マイナビオールスターゲーム2024」ファン投票の2度目となる中間発表を行った。

前日21日の第1回から先発投手部門で才木(阪神)、山崎(日本ハム)、中継ぎ部門での岩崎(阪神)、河野(日本ハム)ら得票数1位の選手に順位の変動はなかった。そうした中で大きく水をあけられる形となっているのが巨人・坂本勇人内野手(35)だ。

坂本と言えば球界を代表する遊撃手として長らく名をはせ、守備の名手をたたえる「ゴールデン・グラブ賞」を5度受賞し「ベストナイン」にも7度輝いた。さらに、守備の負担が大きい遊撃手でありながら2020年に右打者としては史上最年少となる「31歳10か月」で2000安打も達成。攻守にわたる活躍はWBCなどの国際大会でも発揮され、当然のことながらオールスターにも12度出場した常連だ。

しかし、今年は情勢が異なるようだ。肉体的な負担を考慮され、原政権下の昨季終盤からついに三塁へコンバート。今季から指揮を執る阿部監督のもとでは本格的に「三塁手」として起用され、21日まで41試合に出場して打率2割4分7厘、3本塁打、13打点、2失策の成績だ。前日の中間発表で2位の「9220票」から「1万7597票」まで倍近く票数を伸ばしたものの、そこに立ちはだかっているのがヤクルト・村上宗隆内野手(24)だ。

前日の段階で坂本に約1万5000票差となる「2万4154票」を集めてトップに立っていたが、この日はさらに票を伸ばして「4万5243票」。その差は3万票近くまで広がっている。今季の村上は出場した41試合で打率2割5分7厘、リーグ1位となる10本塁打を記録し、20打点に4失策となっている。

絶大な人気と実力を兼ね備えながら2022年は仙腸関節炎、23年は右太もも裏の肉離れで2年連続で球宴出場を辞退した坂本。ファン投票の結果は7月2日に発表されるが、コンバートされた三塁で燕の大砲が巨大な壁として立ちはだかっている。

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