池田勇太「まだ怖くてバンバン振れない」 今季初戦を迎える心境は

開幕前日は楽しそうな雰囲気でプロアマをプレーした(撮影/谷口愛純)

◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 事前(22日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7461yd(パー72)◇

ツアー通算21勝の池田勇太が、遅いシーズン開幕を迎える。顎関節のバランスの崩れから来る体の痛みをなくすため、昨年から行ってきた歯を削る手術は3月に終了した。昨年に14シーズン連続で守ってきたシードを失い、今季レギュラーツアーは推薦での出場がメインになる。

今大会には2019年大会優勝の資格でエントリー。「自分が出られる権利があると聞いたので、とりあえず行ってみようかな」と出場を決めた。

開幕前の2日間で、練習ラウンドとプロアマで2ラウンドをプレーした。この日はハーフを終えた時点で「いまの課題は、4日間できる体力があるかどうかだな…」とポツリ。手術を終えてボールを打ち始めたのは約1カ月前。どこまでできるのか、まだ自分でも分からないのが現状だ。

再起をかける池田勇太が今季初戦を迎える(撮影/谷口愛純)

治療を行ったことで体のバランスが変わり、「肩が下がって、腕の長さも変わった」とクラブの握り方を確認するところからスタート。グリップが変わったから球筋も定まらない。「まだ怖くてバンバン振れない」と、どのくらい飛距離が出るのかも分からない一方で、手術前と後の変化を探る状況を「おもしろい」とも話す。

「やっていて不思議だなって思うこともある。古い自分と新しい自分で、気づく点が多い。結果がどうこうより、ひとつひとつ自分ができることは何だろうと積み重ねていくだけ」。まずは最初の試合でどうなるのか。いまは、それが楽しみでもある。(岡山県笠岡市/谷口愛純)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン