アニメ『ザ・ファブル』1発の銃声に…「あ〜、スッキリ」 小島(CV:津田健次郎)のイカれっぷりにSNS「怖すぎて震えたわ」

毎週土曜24時55分より日本テレビ系にて順次全国放送中のTVアニメ『ザ・ファブル』。本作は、1年間の“休業生活”を命じられた最強の殺し屋・通称ファブルが佐藤明(あきら)として普通の生活を送ろうと奮闘するアクションコメディー。5月18日放送の第7話『現実主義♡』では、15年の服役を経て真黒(まぐろ)組に復帰した小島が水面下で“行動”を開始。武器を手に入れ、下っ端組員の高橋を連れ回し、そして明の元にも…。ひどく暴力的なその立ち居振る舞いに、SNSでは「刃物みたいな怖さ」「一気に緊張感が出てきたな」と早くも切迫。その上、小島の声を担当しているのは、低音かつ“イケボ”で人気の声優・津田健次郎。ドスのきいた表現力も相まって、視聴者からは「怖すぎて震えたわ」「怖いツダケンさんの魅力が爆発してたな」「イカれた津田さん最高だ」など、なんともアンビバレントな感想が上がっていた。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆“首輪”

ある日の夜、真黒組 若頭・海老原のマンションを訪ねた高橋は、玄関口で見知らぬ男と顔を合わせた。出会い頭に殴られたことで逆にハッとする。左頬…耳から顎にかけて大きな傷痕のあるその男は、最近になってムショから出てきたという小島賢治に違いない。組に入ってまだ2年目の高橋も、その存在は話に聞いていた。

「殴ってスマンかったな──アニキは今、風呂や! 15年も入ってたからなァ──、カンベンしてくれ──」。小島は殴ったことを素直に謝ると、「なんか飲むか──?」と冷蔵庫に手をかける。気をきかせてくれているのだろうか? だが、“倉庫の鍵を返しにきただけなので”と高橋が丁重に断りを入れると、小島は再度同じ言葉を繰り返した。「…なんか飲むか──って。ん──?」。眉間のシワが明らかに深くなっている。慌てた高橋は「じゃあ…お茶で──…」と言いかけるが、小島の顔に影が差すのを見て「ビールいただきます! ビール飲みます──!」と背筋を伸ばした。

小島がビールを持ってくるまでの間、高橋はその場に自ら正座し、その一挙手一投足に集中する。次はいったい何が起こるのか…、気がつくと、高橋は顔面を蹴り飛ばされていた。「何、先にすわっとんねん──! ナメとんかコラァ──。目上の者(もん)がすわってから、ワレもすわれやのォ──…」「すいません!スイマセーン!」。必死に土下座する高橋に、小島がビールを差し出す。高橋が恐る恐る右手を伸ばすと、「両手でいただくんや。殺すぞ、ガキ!」と静かな怒声が響いた。

そんな折、2人は海老原の風呂が“長すぎる”ことに違和感を覚え、様子を見に行く。呼びかけても返事はない。仕方なく、小島が浴室の折れ戸を開くと、そこには出しっぱなしのシャワーと、うつ伏せに動かない海老原の姿があった。2人は急ぎ病院へ。どうやら心筋梗塞の疑いがあるようだ。海老原の弟分である小島は、高橋に尋ねる。「アニキにそういう兆候はなかったんか? 寝不足やら、ストレスかかえてたとか──…」。高橋は答えた。「組長の親戚が引っ越してきて──」

その後、小島は真黒組四代目組長・浜田の元へ…。海老原の件を一通り報告すると、「アニキが入院してる間──高橋を借りていいでしょうか?」と相談。その顔に浜田は何かを察しながらも、「おまえも細々あるやろし、まあええやろ…。いじめたるなよ」と渋々了承。小島の去り際、その背中を見て思う。「(海老原っちゅう首輪がはずれたか…こりゃ、波がたつな)」と。

◆“火蓋”

小島は高橋とともに、通称“真黒住宅”へ。そこには今、“組長の親戚”である佐藤兄妹が暮らしている。小島は出がけの明を捕まえると、そのまま海老原の愛車・ハコスカが置かれた車庫へと入っていった。「あいかわらずピカピカやなァ〜」。浅緑色の車体を幾らか撫(な)で回した後、小島は本題へと入る。「オヤジの親戚やって──?」「はい──」「どうゆうつながり〜?」「さぁ──」。終始、空返事の明。目の前の男が生意気であることだけは、小島にもよく分かった。

「…アニキはおまえのこと、嫌ってたってよ。よう、のうのうとここに住めたもんやなァ〜おォ?」。しびれを切らした小島はポケットナイフをちらつかせ、明に“ある条件”を突きつける。「毎月5万、俺に渡せ! 隣は妹が住んでるって──? じゃあ、2つで10万や!」。それは、明たちがここで“平和に暮らすための取引”。小島はさらに、ナイフのきっ先を明の耳の穴へと近づける。「聞こえてるか? 耳かきしたろか?」

……しばらくして、外で待っていた高橋の車に小島が戻ってきた。明の“正体”を知らない高橋は「どうでした?弱っちいヤツでしょ──アイツ──」と相変わらずみくびっていたが、聞かれた小島はただ「出せェ──」とだけつぶやいた。結局、明は小島の脅し文句にも、耳穴に突きつけられたナイフにも微動だにせず、「ま〜、わかりました」と無表情で条件を飲んだのだった。

日が落ち始めた頃、高橋は安アパートの一室にいた。カーテンが閉め切られたその部屋には、自分と小島、そして口と手足を縛られた見知らぬ男…。唸(うな)り声を上げながらバタバタともがくその男は、つい先程、小島がどこかのマンションから拉致してきていた。「高橋──紹介したる! コイツは元真黒組の者(もん)や──。ま──、俺のセンパイでもあるがァ〜…」

いわく、男は“女を使った商売”を始めるために小島から300万円ほど借りていたのだが、15年前に小島が逮捕されたことでなしのつぶてに。小島はこの日、“集金”に来たのだ。「懐かしい話でも語り合おうか〜、あァ?」。懐から取り出した一丁の拳銃…、武器商人から密(ひそ)かに手に入れた大型リボルバー『コルトパイソン 357マグナム』の銃身が黒く光った。

「まずは俺が昔貸した300万の話や!」。実際にいくらならすぐ用意できるのか、小島は“100万円”から初めて値段を釣り上げていく。「100…? 200…?」。口を塞(ふさ)がれていた男は、300万円のところで首を横に振った。すると小島は、笑みを浮かべてこう続ける。「そうかァ──。じゃあ今日中に600万用意せぇ──。でないと殺す──。コイツが今払える200万より、殺したほうが俺も癒される──」

恐怖に耐えかねた男は、顔に張り付いたテープ越しに何かを必死で訴える。高橋の後押しもあり、小島は仕方なく発言を許した。「200万──いや300万は現金で用意できるぅ──利息の分はクレジットカードがある──限度額は300万や…1か月はこれでェ──」。だが、小島の表情は変わらない。「車ァ──!車を渡すか、売るかして〜〜」

…少しの沈黙を挟み、小島は高橋に指示を出した。男のマンションから通帳や銀行員、実印、車のキーやパスポートを全部持ってこいと。だが男が言うに、それらはすべて金庫に入っており、指紋認証でしか開かないようだ。これをチャンスと見たのか、男は「な、小島、デリヘル、お前にも噛(か)ませたるから!」と口角を上げる。しかし小島は、男の予想に反してリボルバーへと視線を移した。

…その後、男は何かを言いかけたが、1発の銃声と肉片の飛び散る音でかき消された。「あ〜〜、スッキリした」。小島はそっと目をつむり、天井を仰ぐと、自身の隣でただただうろたえる高橋に深呼吸を促す。「大丈夫や──。俺も興奮してる──。アドレナリンが出てるんや!」

「高橋──、セックスは好きか──? 殺人とセックスは似てるってよ〜。破壊的行為と生殖行為──。殺人の研究をするとセックスの研究に似てるって話や! 子どもが正直でわかりやすい〜。おじいちゃんが戦争に言った話をすると、『人を殺したの?』『何人殺したの?』って聞くアレ。…コイツの顔、見てみ──。イったあとの表情に似てないか? いや、たぶん同じやなァ──。おだやかに──、やすらかに…。高橋──。あとでコイツの両手、切り落とせ! 金庫の指紋認証に使う──」

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画像提供:©︎南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会

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