交通事故から逃走し運転手すり替え&飲酒まで発覚した韓国歌手の事件、取材陣に警察署長が“差し入れ”で物議

交通事故を起こして逃走し、運転手をすり替えようとしたばかりか、飲酒運転まで発覚した歌手キム・ホジュンの事件を調査したソウル江南(カンナム)警察署が5月21日夜、取材陣にのり巻きやおやつ、飲み物などを配ったことについて議論が出ている。

キム・ホジュンの調査は17時頃に終わったが、彼が取材陣の目を避けるために帰宅を拒否したことで、多くの取材陣が現場で待機していた。そんな取材陣をなだめるために、警察側が税金を使ったのではないかという指摘が出ているのだ。

キム・ホジュンは5月21日14時頃、江南署に出頭し、3時間ほど取り調べを受けた。出頭時も取材陣の目を避けて地下駐車場から入った。警察は車でついてくる取材陣を制止し、一時騒乱が起きたりもした。

これに対してキム・ホジュンの弁護人であるチョ・ナムグァン弁護士は「規定上、警察署公報規則16条を見れば非公開が原則」とし、「写真撮影などを許容してはならず、保護措置をしなければならない義務がある」と対抗。しかし、これまで江南警察署に出頭した有名人のほとんどがフォトラインに立ってきた過去がある。

(写真提供=OSEN)キム・ホジュン

調査が終わったにかかわらず、キム・ホジュンは4時間40分ほどを警察署に留まった。当初、フォトラインに17時頃に立つと警察関係者が取材陣に知らせたが、その後、次々と言葉が変わった。「チョ弁護士がブリーフィングをする」「キム・ホジュンが直接出る」などの情報が飛び交い、現場では混乱が続いた。

キム・ホジュンが帰宅を拒否したなかで20時頃、警察関係者が出てきて「(江南)警察署長から」と、飲み物やのり巻き、おやつなどが取材陣に提供された。

警察側が被疑者を取材する取材陣に食べ物を配ったのは異例のことだ。警察署で踏ん張るキム・ホジュンの代わりに、警察が取材陣をなだめるために動いたのではないかとの解釈も出てきている。取材陣に提供したのり巻きが、警察署長の私費なのかどうかは明らかになっていない。

キム・ホジュンを待つ取材陣

本紙『スポーツソウル』は立場を聞くために江南警察署の交通課長に数回電話を試みたが、連絡がつながらなかった。

◇キム・ホジュン プロフィール

1991年10月2日生まれ。2013年3月にデジタルシングル『私の人よ』(原題)でデビュー。2020年のオーディション番組『明日はミスター・トロット』に出演して4位(優勝者はイム・ヨンウン)となり、人気を獲得。その後、『リクエスト曲を歌います、愛のコールセンター』などでも抜群の歌唱力を証明した。

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