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【日本一奪還ならず…あと1銘柄及ばず】全国新酒鑑評会で福島県の金賞は18銘柄…兵庫県は19銘柄
福島県内で生まれた新しいお酒の話題です。
コロナ禍でピンチに陥った家業を助けようと奮起し、見るだけでなく、味わっても楽しいカクテルを若手起業家が作りました。
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約3000株のツツジが咲き競う、須賀川市の観光庭園「大桑原つつじ園」。
実は、4月、この園のツツジが味わえるお酒が誕生しました。
そのブランド名は「Enju」。
只見町で醸造された焼酎に、果汁やハーブなどをブレンドした「クラフトカクテル」です。
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爽やかな甘みがあって、最後は華やかな香りがすっと鼻に抜けるカクテルだといいますが…このカクテルを作ったのが、大桑原つつじ園の次期当主・渡邉優翔さん。
小さい頃から、このつつじ園を遊び場に花に囲まれて生活してきました。
■Ichido株式会社・渡邉優翔代表(23)
「幼稚園の時から半分何やっているかは分からないけど、ずっと手伝いはしていました。お客さんが来てくださって、会話が弾んだり、すごく笑顔になってもらったり、そういうところをみると、(つつじ園は)魔法のような存在」
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ただ、その大切な園をコロナ禍が襲います。
優翔さんに園を継がせようと考えていた父の久記さんは「それができないかもしれない」と弱音を吐いたこともありました。
■父・渡邉久記さん
「1年間の有料開園でその他をまかなっているので、それができないと経営上は回らない」
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家業の危機に直面した優翔さんは一念発起し、大学在学中の21歳の時に「株式会社Ichido」を立ち上げます。
そして、その最初の一歩としてクラフトカクテルの「Enju」を作りました。
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■Ichido株式会社・渡邉優翔代表
「花って、どうしてもみるだけという文化がずっと根付いていたので、そこから違うような、五感を使った楽しみ方が出来ればと思い、新しい花の文化や価値を、これで作り出そうとしています」
見るだけではなく、味わっても楽しめる…そんな体験ができるお酒には幼い時から慣れ親しんだツツジの力も借りています。
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■Ichido株式会社・渡邉優翔代表
「花びらから酵母を取り出して、それをいわゆる花酵母という名称で呼んでるんですが、「つつじ」は、ここのツツジから酵母を採取して、「さくら」の方は、富岡の夜の森の桜並木から採取をしました」
「Enju」には、「つつじ」と「さくら」の2種類を用意し、それぞれのお酒には花びらから採取される天然の酵母が使われています。
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ちなみに、この「花酵母」は、満開が終わったタイミングで採取するため、見頃が終わってしまった花にも、もう一度価値を与えることができます。
■Ichido株式会社・渡邉優翔代表
「この商品をたくさん売りながら、花自体の消費というのも貢献していければと思ってます」
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優翔さんが開発に携わった、この「Enju」は、県外のホテルでの提供も決まり、海外との商談の話もあると言います。
福島の花の魅力を、全国、そして海外に届ける存在となるかもしれません。