1ヶ月お湯で食器を洗う場合と、水で洗う場合で、どれだけ光熱費が変わるでしょうか?

1ヶ月間お湯で食器を洗った場合の水道代金とガス代金

食器を洗うときに水を使用すれば、水道代金しかかかりません。しかし、お湯を使用した場合は、水道代金に加えてガス代金までかかってしまいます。実際に1ヶ月にかかる水道代金とガス代金を計算してみましょう。

かかるガス代金

季節や生活スタイルなどで異なりますが、標準家庭におけるガス使用量は1ヶ月あたり30立方メートルです。

1ヶ月のガス使用量が30立方メートルの場合、2024年4月検針分のガス単位料金は152.43円/立方メートル、食器洗いをする際に使用した1年間のガス使用量は81.62立方メートルとなります。

152.43円/立方メートル × 81.62立方メートル ÷ 12ヶ月 = 1037円

1ヶ月のガス代金は1037円となります。

かかる水道代金

標準家庭における水道使用量は、表1の通りです。

表1

今回は、3人暮らしの19.9立方メートルを1ヶ月の使用量として計算します。

1ヶ月の水道使用量が19.9立方メートルの場合、基本的に家庭用の水道メーターの経口は13mmもしくは20mmであるため、今回は13mmの水道料金である128円/立方メートルで計算します。1年間の水道使用量は「47.45立方メートル」です。

128円/立方メートル × 47.45立方メートル ÷ 12ヶ月 = 842円

水道料金の場合、使用量と下水料金も同時にかかります。下水料金は110円/立方メートルです。

110円/立方メートル × 47.45 ÷ 12ヶ月 = 435円

水道代金は、水道使用料金の842円と下水料金の435円を足した1277円となります。

1ヶ月水で食器を洗った場合の水道代金

食器洗いを1ヶ月水で行った場合、水道料金は水道料金842円と下水道料金の435円の合計である「1277円」です。

一方1ヶ月お湯で食器洗いを行った場合の水道料金は「2314円」のため、1000円以上も差があるとわかります。季節や使用頻度の個人差はありますが、食器洗いを1年間お湯で行えば水での食器洗いと比べて、水道料金は1万2000円もの差がでます。

水で食器を洗う注意点

大幅な節約になる水での食器洗いですが、注意も必要です。そこで、水で食器を洗う際の注意点について紹介します。

油ものは水で汚れが落ちない

食器洗いを水で行う際は、水だと汚れが落ちにくい点に注意しましょう。油がこびりついている食器を水で洗ってもきれいにならず、かえって油汚れを全体に広げてしまう可能性もあります。

なかなか汚れが落ちずストレスを感じるうえ、洗剤の使いすぎにもつながります。そのため、お湯でなければ落ちにくい食器はまとめておきましょう。水とお湯で分けて食器を洗うとお湯の無駄遣いを防げるので、おすすめです。

冬場は手が乾燥したり痛くなったりすることもある

気温が低い冬場は、夏場に比べると水道水の水温も低くなります。気温が低い時期は水での食器洗いは手が冷える原因となり、痛みも感じてしまうでしょう。

また冬場の乾燥から手荒れしている場合は、症状を悪化させてしまう可能性もあります。そのため、冬場はぬるま湯で食器を洗ったり厚手のゴム手袋で寒さと手荒れ対策をしたりするとよいでしょう。

すぐに実践できる食器洗いが楽になる方法

次に、今すぐに行える食器洗いが楽になる方法について紹介します。

汚れが多い食器は拭き取ってから洗う

汚れが多い場合は、洗う前にティッシュなどで先に拭き取ってから洗う方法がおすすめです。必要以上に水で汚れを洗い流す必要がなくなるため、食器洗いも楽になり節約にもなります。

食事後はすぐに洗う

食事が終わったら、なるべく早く食器を洗うようにしましょう。食器に残った汚れが時間経過とともに硬くなってしまったり、食器に固まってしまったりするなど汚れが落ちづらくなってしまいます。そのため食事後にすぐに洗えば、汚れが落ちづらいトラブルを避けられるでしょう。

汚れのひどいものは最後に洗う

汚れがひどい食器は別にしておき、最後に洗いましょう。最初に洗ってしまうと、他の食器を必要以上に汚してしまう可能性があるため、注意してください。

食器洗いは水を使用すると1ヶ月で1000円以上節約できる

毎日の食器洗いを水とお湯で行った際の光熱費の差は、水の場合1ヶ月1000円以上も節約できるとわかりました。

季節や汚れ具合によっては、お湯を使わなければ難しい場合もありますが、ゴム手袋の使用や洗う順番などを工夫して、無理なく光熱費を節約していきましょう。

出典

北海道経済産業局 実践!おうちで省エネ
東京ガス ガス料金表
東京都水道局 よくある質問
東京都水道局 手続き・料金

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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