「転居検討」も1割 京葉線アンケート、千葉市が結果公表 利用者、内房外房中心に「悪い影響」

ダイヤ改正に伴い、実施したことや検討したこと(千葉市提供)

 JR東日本のダイヤ改正に伴う京葉線の快速縮小問題を巡り、千葉市は22日、利用者へのウェブアンケートの結果を公表した。市民や外房・内房線沿線自治体居住者を中心に「悪い影響がある」との回答が80%を超え、「京葉線沿線以外への転居を検討・実施した」との回答も約10%に上った。通勤・通学時間が片道平均で約15分増え「保育園の迎え時間に間に合わない」「起床時間が40分早くなった」など悲痛な声が寄せられた。

 神谷俊一市長は「これまで市がJR東へ要望してきたことが利用者の求めている内容であったと分かる結果。引き続き継続的・精力的に協議を進めていく」とコメントした。

 アンケートの総回答数は1万4849件。市交通政策課によると「普段京葉線を利用していない」と回答した1122件を除いた1万3727件を、居住地別や年代別などで分析した。

 「悪い影響がある」と答えた人の割合が多いのは外房・内房線居住者(87.2%)や千葉市民(84.1%)。一方、「良い影響がある」「ほぼ影響がない・気にならない」と回答したのは千葉市以西居住者が多かった。

 ダイヤ改正を受けて実施したり検討したりしたことについて聞いた設問では、乗る時間の変更が59.2%で最も多かった。市民の12.8%、内房・外房沿線自治体居住者の6.8%、全体では9.8%が京葉線沿線以外への転居を考えていることも分かった。

 ダイヤ改正前後の片道の通勤・通学時間は平均で14.8分増。地域別では内房・外房が最も大きく、平均20分増加していた。

 自由記述での回答も一部公開。「保育園の迎え時間に間に合わない(海浜幕張駅利用者)」や「起床時間が40分早くなった(土気駅利用者)」、「転居を予定している(茂原駅利用者)」といったネガティブな意見の他に「混雑が平準化したと感じる(海浜幕張駅利用者)」「通勤快速の追い越し待ちがなくなった(検見川浜駅利用者)」というポジティブな意見もあった。

 アンケートは3月16日のダイヤ改正後、影響を確認してから回答してもらうため、同月23日に開始。4月30日に締め切った。結果は市ホームページでも公開中。市は今後、JR側との協議にアンケートの結果を活用していく考え。

◆訂正しておわびします 当初配信した「改正後は京葉線を利用しなくなったと約60%が回答」との表現は誤っていましたので削除します。確認が不十分でした。

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