グラフィティを描いてシティを取り戻す!アーティスティックなステージクリア型アクションゲーム「RKGK」をレビュー

本日5月23日に配信を開始したPC(Steam)用ソフト「RKGK」のレビューをお届けする。

本作はステージクリア型のアクションゲームで、ステージ内の仕掛けを突破しながら各所に設置されたスクリーンにグラフィティを描きながらゴールを目指すのが基本的な流れとなっている。今回は製品版を一足早くプレイできたので、その内容や特徴をお届けする。

■ステージを駆け抜けながらグラフィティアートを残していく

物語は、スクリーンから流れる特殊な映像を通して人々が洗脳されたキャップシティの活気を取り戻すべく、主人公のヴァラーとサポートメカのAYOが立ち上がるところからスタートする。作戦は、人々を支配しているスクリーンにグラフィティアートを描いて映像を潰すと同時に、シティを彩りながら洗脳を解くというものだ。

本作のジャンルは、最奥の装置の破壊を目的としたステージクリア型のアクションゲーム。道中にはスクリーンが複数設置してあり、コンテナを破壊して取得するスプレー缶を消費してグラフィティアートを描きながら進んでいく。また、コインやゴーストを収集する探索要素も存在する。

ジャンプ、攻撃、空中ダッシュなど、3Dアクションの基本的な動作は揃っており、全体的な動作のスピーディーさに加えモーションキャンセルも有効なため、操作のレスポンスがとてもよい。空中ダッシュに壁蹴り、グライド、レールスライドといったアクションの豊富さと自由さは、なかなかの魅力だ。

なにより地面を滑るようなダッシュ・サーフが心地よく、コンクリートの街中を文字通りサーフィンのように滑りながら移動する快適さがクセになる。おまけにサーフ中はスプレーしたかのような軌跡が残り続け、これもまたコンクリートシティを彩るアートのような演出にも繋がっているのが面白い。

ちなみに、各攻撃やグライド時にも地面に色が残る。アクションを多用することで、自然と街中が彩られる設計になっているのはオシャレの一言に尽きる。

道中には敵もいるが、倒さずとも先に進める上におおむね攻撃1回で倒せる親切設計。この辺りは後述のタイムアタックもあり、お邪魔キャラ的な意味合いが強く、ゲームのスピード感が重視されていると感じた。

いくつかのステージをクリアすると、章のラストにはボス戦が待ち受けている。ダメージを与え続けて倒すタイプではなく、特定の手順がダメージになるギミックボスで、突破すると新たな章へ進めるほか、拠点にNPCが追加され新要素が解禁されていく。

■アイテムを回収して衣装とアートをカスタマイズ。そしてタイムアタックへ

ゲームとしてはステージ最奥を目指すだけなので、かなりシンプル。章が進むにつれて地形が複雑化し、アクションの要求数が増えていくのもお約束だ。プレイのメインは、道中のコインやゴーストと呼ばれるアイテムの獲得にある。

これらはヴァラーとAYOの見た目を変更するためのリソースアイテム、いわゆる通貨のようなもので、“AKIRA”風の全身赤レザーから00年代女子高生風のコスチュームまで、さまざまなものが用意されていた。

また、スクリーンに表示されるグラフィティは事前に選択している3つから表示されている。これらは拠点で新たなグラフィティを購入して増やせるので、お気に入りのアートはもちろん、和風やサイケデリックなどのテーマに沿ったアートを装備していくのも面白いかもしれない。

各ステージには、クリアタイムや「◯◯体敵を倒せ」といった条件が表示されている。これらはクリアだけなら必須項目ではないが、達成するとゴーストが獲得できる。ゴーストはとくに貴重で、主にヴァラーとAYOの見た目を大きく変更できるコスチュームとの交換に必要だ。やり込みアイテムに相当するものだが、このタイムアタックの設定時間がなかなかにシビアで歯応えがある。

また、極端に足場の少ないステージや、サーフを利用してうまく滑り続けるのを想定したギミックステージも用意されており、さまざまな手段で楽しませてくれる。

ステージクリアを目指すシンプルなゲーム性だが、BGMに採用されているEDMやトランスなどのクラブミュージックを聴きながら、ステージを駆け抜けていくアートとスピードの融合さは本作ならでは。ステージごとのアクションの要求値も段々と高まっていき歯応えがあるほか、念入りに探索しないと発見できない裏ルートや収集物の存在など、やり込み要素も奥深い。

戦った軌跡がスプレーで残るこだわりやアートで街を取り戻していく独特な世界観など、アーティスティックな面とアクション性の高さを体験してみてはいかがだろうか。難易度調整もできるので、アクション好きにはもちろん、グラフィティアートやクラブミュージックが好みな人にも、ぜひ一度触れてみてほしい。

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