第2の故郷に恩返し パリ五輪バド代表3選手 男子複・ホキコバ、女子単・大堀

パリ五輪へ意気込むバドミントンの(左から)大堀、小林、保木の各選手=高岡市昭和町のトナミ運輸

  ●トナミ運輸で会見

 パリ五輪のバドミントン日本代表に内定しているトナミ運輸(高岡市)の3選手が22日、同市昭和町の同社で会見に臨んだ。男子ダブルスで28歳ペアの保木卓朗・小林優吾組、女子シングルスの大堀彩選手(27)はいずれも県外出身ながら富山を「第2の故郷」と呼ぶ。成長を支えた地への恩返しを誓い、初出場となる大舞台で最高のパフォーマンスを見せようと気持ちを高ぶらせた。

 トナミ運輸に入社して11年目となる保木・小林組。保木選手は五輪を「小さい頃からの夢で、トナミに入ってからは確実な目標」と表現し、小林選手は「五輪レースはつらかった。すごく長い間我慢して頑張って良かった」と切符獲得の喜びを語った。

 福島・富岡高からそろってトナミ運輸に入社。1年間の激しい五輪レースを戦う中、小林選手は「高岡は帰ってくると落ち着く場所」と心を休め、保木選手は「大好きな土地。富山のために頑張りたい」と活力にした。

 高校から本格的にペアを組み、海外遠征を含め常に行動を共にする。トナミ運輸の荒木純総監督が「プライベートは別々になりがちだけど、この2人は『変態』でずっと一緒にいる」と笑うほどの仲良しだ。

 「けんかしない」し、意見が合わないことも「ないですね」と保木選手。小林選手は「2人がコミュニケーションを取ることが一番大事と思っている」と力を込め、日本勢初の男子ダブルス五輪メダルへ心を合わせた。

 入社9年目を迎えた大堀選手は「特に結果が出なかった時に支えてくれた」とチームや会社への思いをかみしめた。五輪切符をつかむため、父均さんが所属したトナミ運輸に入り、男子選手に交じって技を磨いてきた。

 チームでは父がコーチを務め、「トナミ運輸に入れていただいたことに対して縁を感じている。五輪の舞台をトナミにいるときに勝ち取れたことは本当にうれしい。トナミに来て大正解だった」と話し、後悔のない戦いを誓った。

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