わざと不正確な回答を 未完成のチャットボット公開、横須賀市の狙いとは?

開発中のチャットボット「ニャンぺい」

 神奈川県横須賀市はこのほど、市民からの日常的な相談をウェブ上で自動で回答する「チャットボット」をあえて未完成のまま公開し、不正確や不適切な回答を収集して性能改善につなげる実験を始めた。市は「ぜひチャットボットに話しかけて、一緒に成長させてほしい」としている。

 市デジタル・ガバメント推進室によると、開発中のチャットボット「ニャンぺい」は、対話型の生成人工知能(AI)「チャットGPT」を使い、市民がいつでも気軽に日頃の悩みや相談ができる場となることを目指している。開発にはデジタルコンテンツの企画、配信などを行う「note」のCXO(チーフエクスペリエンスオフィサー)で、市AI戦略アドバイザーの深津貴之さんが監修で参加している。

 これまで市職員がチャットボットにわざと不正確な回答をさせる取り組みを行い、不具合の収集や性能改善を進めてきた。今回、一般に公開することでより多くの不具合の事例を収集して、チャットボットの性能や安全性、信頼性の向上を図る。

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