「ふとお家に帰りたくなる」「美しい会津」 地元民が発見した福島県の〝今だけのエグい絶景〟

この時期しか見られない"エグい"風景が、X上に投稿された。

それが、こちらだ。

「かんべ」(@cllllld)さんの投稿より

背景に残雪を抱く山並み、手前に赤い屋根の古民家。それらが水面に映っている様子が、なんとも、エグいほど素晴らしい。

こちらは、2024年5月15日にXユーザーのかんべ(@cllllld)さんが「塩川町のエグい風景。今だけ」というコメントと共に投稿した1枚。

塩川町とは、福島県の会津地方、喜多方市のいち地域だ。

ということは、雪の残る山々は「東北アルプス」とも呼ばれる飯豊(いいで)連峰なのだろう。福島県、山形県、新潟県にまたがる、雄大な山脈で、2000メートルを超える高山が連なっている。

Xには、こんな声が寄せられている。

「飯豊連峰の残雪が美しいですね」
「飯豊連峰の雪相変わらずまだ残ってるね」
「美しい会津の風景 水鏡すごいです」
「これはふとお家に帰りたくなる景色。愛すべき我が塩川」

地元出身者の郷愁を誘ったこの風景は、どのあたりで見られるものなのか? Jタウンネット記者は、投稿者・かんべさんに撮影時の状況を聞いた。

独自の目線で「会津のエグい映えスポット」発掘

1988年から会津若松市でグラフィックデザイン事務所を経営する投稿者・かんべさんは、いつも仕事で車を走らせている。話題の「エグい風景」を目にしたのは、5月14日の午前11時ころだった。

「縦貫道を喜多方方面に走っていたところ、残雪の飯豊山の姿がくっきり見えたので、絶対どこかの水田水鏡に映されてる筈と思い、途中の塩川から縦貫道を降りたらナント古民家と飯豊山水鏡のいい感じの場所発見!」(かんべさん)

縦貫道とは、会津縦貫北道路のこと。会津若松市から喜多方市に至る約20キロの地域高規格道路だ。

塩川インターチェンジで縦貫道を降りたかんべさんは、偶然にもその絶景を見つけることができたという。

5月中旬、飯豊山の雪も、水をたたえた田んぼの水鏡も、まさに「今だけ」だった。

「かんべ」(@cllllld)さんの投稿より

「自分独自目線の会津のエグい映えスポットを発掘しつつ、会津の魅力を発信したり、何ということもない景色に、価値を見出したりも得意(?)なんです」と、かんべさんは語る。

もしかしたら、地元の人にとっては見逃してしまうほど、当たり前の風景なのかもしれない。

しかし、会津という地域で30年以上もグラフィックデザインの仕事を続けるかんべさんの美的感性と会津への深い郷土愛によって、"エグい風景"として再発見されたのだ。

あなたの身近にも、そんな景色があるのかも? 改めて、自分だけの目線で地元を見つめてみるのもいいかもしれない。

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