堺市/北区金岡地区と東区日置荘地区区画整理、まちづくり協24年度内設立へ

堺市は、南海電気鉄道高野線の駅に近い北区金岡地区(約43ヘクタール)と東区日置荘地区(約30ヘクタール)の土地区画整理事業計画について、地権者でつくるまちづくり協議会の本年度中の設立を目指している。地権者の意向を踏まえ2021年度に策定したまちづくり基本構想案の修正も行う。金岡地区の構想案では都市計画道路の南花田鳳西町線東側沿道や同線と長池の間に産業ゾーンを設け都市機能の誘致などを提示。日置荘地区構想案は松原泉大津線と日置荘高松線の沿道に同ゾーンを設定、商業業務施設の土地利用などを示している。
市は両地区の基本構想案修正などを行うため、17日に「令和6年度市街地整備検討支援業務」の委託先を決める一般競争入札を公告。基本構想案の修正を行うとともに、民間企業5者程度に両地区への土地利用案や参画可能性についてヒアリングを行う。概算事業費算出や、資金計画立案などを行い事業の骨格を検討。組合施行の土地区画整理事業のスケジュールも検証する。また金岡地区については、事業化検討パートナーの選定を見据え、募集要項案も検討しておく。
入札参加資格確認申請は31日まで、入札書は6月17、18日に受け付け、同19日に開札する。業務期間は25年3月31日まで。
参加できるのは市入札参加資格の「調査研究・計画策定064090その他計画策定等」の登録企業。
両地区は市街化調整区域で、市街化区域への編入を見据える「保留地域」。このうち金岡地区は白鷺駅(金岡町)に近い。農地やため池が広がり、宅地開発が行われている。市立金岡南中学校(同)もある。南花田鳳西町線を地区中央のほぼ南北に整備する計画で、道路用地の買収が進む。構想案によると、都市機能の誘致のほか、農地集約の検討や住宅・農地を調和させた農住空間の形成、日常生活に必要な施設「利便施設」の誘致などを想定。
日置荘地区は萩原天神駅(日置荘原寺町)が最寄り駅。阪和自動車道の北側一帯(日置荘原寺町、日置荘田中町)に広がる。大半が農地で市立日置荘こども園(日置荘原寺町)などがある。構想案では、商業業務施設などの土地利用の検討を提示したほか、萩原天神駅前への商業など利便施設集積や、松原泉大津線沿道の再編、農地集約などの検討を示している。

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