【#今旬コレクション】長野凌大『シークレット同盟』出演は“自分への挑戦状”「これを乗り越えたら強くなれるかなと」

By TV LIFE

テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第82回は現在放送中のドラマ『シークレット同盟』(読売テレビ)で律子役を好演している長野凌大さんが登場です。

「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」長野凌大

◆物語の内容と共に、インパクトのある律子のビジュアルが話題となっています。かなりこだわられたのではないかと思いますが、どのように決めていきましたか?

ドラマをやるに当たって、衣装合わせというのがあるのですが、それにプラスして「メーク合わせ」というメークをする日が特別に設けられたんです。そこでスタッフの方たちと一緒にウイッグやカラコンを選んでいって、何度も試しながら一番律子にふさわしいものを話し合って決めていきました。

◆選ぶ基準は何だったんですか?

どれが一番かわいいか…ですね(笑)。

◆律子の一番のお気に入りポイントは?

ストレートロングのウイッグですね。撮影中は毎日つけていたんですけど、どんどん自分の頭に形がフィットしてくる感覚があって。みんなで(ウイッグのことを)「律子本体」って呼んでいたんですけど、あれをかぶると完全に律子になるというか。バンって気持ちが切り変わって、役に入り込むことができました。毎日鏡を見ていると「あ、今日はいつもよりもかわいいな」って自分でもコンディションの良し悪しが分かってきました(笑)。

◆女装をしてみて、あらためて女性の大変さを感じる部分もありましたか?

ありました。スカートを履く機会が多かったので、下半身がスース―して大変でしたね。撮影自体はちょっと暖かくなってきた時期だったにもかかわらず、それでもめちゃくちゃ寒くて。日ごろからミニスカートを街で履いている人が信じられなかったです(笑)。でも、あらためて自分で体験してみて女性って、かわいくなるためにいろいろ我慢したり、頑張ってくれてるんだなと思いました。

◆撮影中、苦労したことはありましたか?

律子の撮影現場は携わってくださっているスタッフの方たちが「毎日が山場だよね」と言っていたほど、僕自身も精神的にも肉体的にもつらいことが多かったです。精神的には常にですが、肉体的に特に大変だったのはアクションシーン。舞台で殺陣をやったことはあったんですが、映像作品でアクションをやるのは今回が初めてだったんです。一つ一つの動きはもちろんですが、次の日変なところが筋肉痛になって大変でした(笑)。何よりドラマ自体をこんなに長いスパンでやらせていただくのは初めてだったので、自分への挑戦状じゃないですが、これを乗り越えたらもっともっと強くなれるかなと思い精いっぱい撮影に臨みました。

◆撮影を通して、実際に強くなれましたか?

はい、なれました。周りの方のおかげでなんとか(笑)。

◆特に好きなシーンや印象に残っているシーンを挙げるなら?

律子が詩杏先輩(松井愛莉)の手を握って走るシーンです。律子が女装をして近づいてよかったなと、報われた瞬間だと思いました。

◆ドラマ出演に際して、原因は自分にある。のメンバーから言われたことはありましたか?

たくさん応援の言葉をもらいました。僕らはダンスボーカルグループとしての活動のほかに、メンバー全員がそれぞれ役者としても活動しているので、撮影の大変さや一作品決まることのすごさをみんなが知っているんです。だからこそ、お互い作品が決まると「よかったね」とお互いに言い合うようにしています。しかも、今回オープニング主題歌を僕たち(原因は自分にある。)が担当させていただいたんですが、個人の活動が“げんじぶ”に還元できているような気がして。自分が個人として頑張っていることが、グループのためにもなっているということが実感できてとてもうれしかったです。

◆共演された松井愛莉さん、長妻怜央さんの印象について教えてください。

松井さんは、僕が小さいころから拝見してきた女優さんだったので、まずお会いしたときは「本物だ」と思いました(笑)。そこから始まり、実際に一緒にお芝居をさせていただいたり、松井さんがお芝居している姿を間近で見て「これが役者さんなんだな」ととても勉強になりました。

◆長妻さんは?

怜央様は、役とは真逆でめちゃくちゃ優しい方で、普段からお兄ちゃんのように接してくれました。でも、劇中ではかなりやり合うシーンが多くて。会話をしながらの心理戦のような場面が本当に多かったので、普段とのギャップが大きかったんですが、逆にそれを一緒に楽しんでました(笑)。何よりお二人がお芝居に臨む姿勢を近くで見させていただいて、役者としてはもちろんですが、一人の人間としてもすごい方だなと尊敬できるところがたくさんありました。

◆本作はご自身にとってどんな作品になりましたか?

僕の俳優人生にとって転機と言える作品になったと思います。ロングスパンでやるのも初めてですし、女装や特殊メーク、血を出すシーンや泣くシーンなど、いろんな経験を一作品で一気にさせてもらいました。まだ俳優として駆け出しの僕であるにもかかわらず、今の段階でそれらを経験できたのは、今後の俳優人生において、大きな糧になると思います。普段僕はグループでやっているので、正直、最初は心細さがあったんです。でも、役者として勝負していくには個の強さを磨いていかないといけないと自分でも思っていたので、共演者のお二人を見て、もっと肝の据わった役者になりたいと思いましたし、インしたときよりも役者として、一人の人間として僕自身、変われたんじゃないかと思います。

◆今後はどんな俳優になっていきたいですか?

作品見るたび印象が変わる役者さん、作品のために自分を捧げられる役者さん、そして、普段とは違ったいろんな面を見せられる役者さんになっていきたいです。

◆憧れの俳優さんはいますか?

リリー・フランキーさんが昔から好きです。どの作品でも、リリーさんが出てきた瞬間に、作品のリズムが変わるというか。いつも起点になっているなって、勝手に視聴者目線で思うんですよね(笑)。それほど存在感のある役者さんだなって。僕もいろんな作品に出たときに、たとえ1シーンでも見た方の心に残るような、存在感を発揮できる俳優さんになりたいと思っています。

◆出演したい作品はありますか?

昔から岩井俊二監督の作品が好きなので、おこがましいですけど、いつか岩井監督の作品に役者として出演できたらこれ以上のことはないなと思います。あと、逆にめちゃくちゃ王道なキラキラ系の学園モノに僕が出たらどうなるんだろう? というのもふと思ったりもします。もちろん役どころは学校のトップイケメンで!

◆今回演じた律子は影をまとっていましたが、一切影のない役をやってみたいと。

そうですね。次はあまり刺激の強くない役もやってみたいです!

◆ちなみにご自身の学生時代はどうでしたか? きっとキラキラされていたような気がしますが…。

いやいや、真逆です(笑)。学生時代から芸能活動をやっていて、そっちに注力していたのもあって、遅れてきた青春を仕事で取り戻したいなと。

◆ご自身は普段友達や周囲の人からどんな人だと言われることが多いですか?

いじられキャラですね。緊張しいでシャイなので、人見知りが激しいんですよ。仲良くなったら自分から話し掛けるんですが、仲良くなるまでは殻にこもりがちですね。あと、頑固。グループの会議とかでも「ここはこうじゃないと!」って、自分の意見を曲げなかったりします。

◆緊張しいということですが、ステージでは堂々としている印象です。

ステージでも実はめちゃくちゃ緊張しています。毎回、なんで僕がここにいるんだろうとも思います(笑)。でも、始まってしまえば楽しくて、ファンの方からの声援を頂くと「あ~生きてるな~!」って感じます。

◆休日はどんなふうに過ごすことが多いですか?

一日中寝ています(笑)。もしくは買い物に行くか、音楽が好きな弟と一緒にいろんなライブを観に行ったりしています。最近観に行ったライブで特に印象的だったのは、ラッパーのKID FRESINOさん。ライブハウスだったんですが、生バンドでめちゃくちゃカッコよくて刺激を受けましたね。

◆自分と重ねて見たりしますか?

そうですね。例えば、自分も立ったことのある会場とかだと、お客さん側からはこういうふうに聞こえているんだとか、違う視点で見れるのですごくためにもなります。映画を見ていても、自分だったらどうするかってすぐ考えるようになっちゃいました。もう、職業病だと思います(笑)。

◆ちなみに仲のいい俳優さんは?

メンバーですね(笑)。出演作が決まったときは「おめでとう会」、撮影が終わったあとは「お疲れ様会」みたいな感じで、みんなでご飯を食べに行くんですよ。なので、そろそろお疲れ様のご飯のお誘いがあるかな、と(笑)。

◆行きたいお店や食べたいものなど、リクエストはありますか?

僕はパスタが好きなので、ちょっとおしゃれなイタリアンに行きたいです。

◆最後に、後半へ向けて本作を楽しみにしている方へのメッセージをお願いします。

毎話衝撃というのは、本当にこのドラマを象徴した言葉だなと思います。ここでこんなどんでん返しあるのかということがこれからも起こっていきますし、常にクライマックスの状態が最終話まで続いていきます。ぜひ驚きの渦に巻き込まれないように毎話楽しんでみていただけたらうれしいです!

PROFILE

●ながの・りょうた…2003年7月16日生まれ。静岡県出身。A型。原因は自分にある。のメンバー。主な出演作はドラマ『沼オトコと沼落ちオンナのmidnight call ~寝不足の原因は自分にある。~』、舞台「いいね!光源氏くん」など。

●photo/中村 功 text/星野彩乃 styling/竹上奈実 hair&make/小原梨奈 衣装協力/SOL、AIVER、STEALTH STELL’ A

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