観光にあわせて歩きたい「鎌倉アルプス」2時間ハイキング & アフター登山「街グルメ」堪能レポ!

木漏れ日が心地良いハイキングコース(撮影:金子美也子)

鎌倉アルプスの天園(てんえん)ハイキングコースは、森の間から鎌倉の街や海を眺めることができ、自然を味わいながら鎌倉を囲む山々を歩くコースである。駅からのアクセスがよいことや、コースタイムも約2時間と気軽に歩けることから、遅めの出発になっても安心のコースである。

また、下山後には鎌倉駅周辺でごほうびグルメを楽しみながら帰路につくことができるのも魅力である。

■北鎌倉駅を出発し建長寺境内を通って半僧坊(はんそうぼう)へ

にぎやかな鎌倉駅をゴールとするので比較的静かな北鎌倉駅をスタートにして、落ち着いた雰囲気のなか出発してもよいだろう。

「天園ハイキングコース」は建長寺の境内から始まる。建長寺は、鎌倉を代表する5つの禅寺である鎌倉五山のひとつで、境内には国宝や重要文化財も多く置かれている歴史ある建造物である。建長寺の境内に入るために拝観料300円を払い、道標に従って奥に進もう。

境内に立つ道標に沿って進んでいくにつれて、木々も増え人もまばらになってくる。

急な階段を250段近く上ると、建長寺の一番上「半僧坊」に到着する。ここまではひたすら階段を上るのみなので、参拝する人や御朱印をいただく人など軽装な人も多くいる。

半僧坊をさらに奥に進み、石段を上ると本格的なハイキングコースとなる。

■新緑の尾根道を歩く

建長寺を抜けると人も少なくのどかな道となり、新緑の時期は木漏れ日が心地よく、豊かな自然を感じる尾根道である。

山に入ると早々に、街や海が見えるスポットや不思議な形をした岩が現れるので、一気にハイキングの雰囲気を感じることができる。歩きやすい割に、木の根っこが張り出したところを越えたり岩場を下りたりと、登山気分も味わえる。

ファミリーからソロまで、幅広い年齢層の人が楽しむことができるコースである。

ただし、登山道には大岩のロープ場といった注意が必要な箇所があるので、滑らないように慎重に下りよう。

分岐には道標が整備されているので迷うことはないが、寺社名や地名が多いので向かう方向を間違わないように注意しよう。

■「大平山(おおひらやま)」からコース終点へ

鎌倉市の最高地点である大平山(標高159m)山頂は、遠くに横浜市街を眺めることができる開けた場所で眺めもよく、お昼ご飯を食べたり休憩したりするにはちょうどよい。大平山を下りた先にある広場には休憩している登山者が多くいた。

大平山山頂からひたすら下っていくと、ハイキングコースの終点であるり、四季折々の花で境内が華やぐことから「花の寺」と呼ばれる瑞泉寺(ずいせんじ)の脇に出る。

バスで鎌倉駅に戻る場合は、鎌倉宮からバスが出ているので住宅地を歩いてバス停に向かおう。徒歩で鎌倉駅に向かうと30分程度かかるので、体力と時間次第で決めるとよい。

低山のハイキングといっても舗装されていない山道を歩くので、水分と行動食や、確認できるように地図を用意しておこう。

【登山ルート】
北鎌倉駅→(20分)→建長寺総門→(20分)→半僧坊→(15分)→ロープ場→(25分40分)→大平山→(40分)→瑞泉寺出口→(10分)→大塔宮バス停

■ごほうびグルメ

鎌倉駅周辺は、鎌倉ならではの食材を使った、しらすや練り物などのご当地グルメを気軽に食べることができる飲食店が多く立ち並んでいるので、下山後は散策しながらごほうびグルメを堪能しよう。店頭で買って食べる際は、店のイートインスペースやベンチを利用してマナーを守って楽しもう。

下山後においしいグルメがあると思うと足取りも軽くなるだろう。

鎌倉駅から歩いて建長寺に向かうルートでも時間や距離はほぼ同じなので、弁当を購入してから向かいたい場合は降りる駅を鎌倉駅にしてもよい。

■豊かな自然を感じる森歩きへ行こう!

「天園ハイキングコース」は体力に自信がない人でも、起伏が少なく歩きやすいのでおすすめである。低山歩きが気持ちよい季節、夏山シーズン前の足慣らしに歩いてみてはどうだろう。

ごほうびグルメを堪能するために、下山後に散策できるようなタイムスケジュールを組み、心地よい森歩きを楽しもう。

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