背番号を12に変更したレイダースQBオコンネル、4番の着用はQBデレック・カーに「失礼な気がした」

ラスベガス・レイダースのエイダン・オコンネル【AP Photo/Steve Marcus】

ラスベガス・レイダースのクオーターバック(QB)エイダン・オコンネルがキャリア2年目を前にして背番号4を使わなくなるのにはきちんとした理由がある。

チームメイトのディフェンシブエンド(DE)マックス・クロスビーがホストを務めるポッドキャスト『The Rush(ザ・ラッシュ)』に出演したオコンネルは、背番号を12に変更したのは、かつてレイダースで司令塔を務めていたQBデレック・カーへのリスペクトからだと語った。

「オフシーズンに入ってから、これはデレックの番号だと感じるようになった」と振り返ったオコンネルは「彼はあれほど長い間、その番号をつけていたし、フランチャイズのリーダーとかそういう存在だ。俺がつけるのは失礼な気がしたから、単純に彼にお返ししたいと思った」と続けている。

カーは2014年ドラフト2巡目で指名されてから9シーズンにわたってレイダースのキャプテンを務めていた。瞬く間にレイダーネーションにセンセーションを巻き起こしたカーは、3年目にはチームを12勝4敗に導き、13年にわたってプレーオフ進出を逃していたチームを泥沼から救い出した。

不運にも脚を負傷したことで2016年シーズンのプレーオフゲームには出場できなかったものの、カーはチームの次期フランチャイズクオーターバックとしての地位を確立。プレーオフへの返り咲きには苦戦したが、カーはフランチャイズ史上最多のパスヤード(3万5,222ヤード)とタッチダウンパス(217回)を記録し、2020年シーズンに向けてレイダースがオークランドからラスベガスへ移転する際にも指揮を執った。

レイダースにとってカーのインパクトは絶大だったが、突如として状況は一変。カーは2022年シーズン終盤に前ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズの指揮下でベンチに下げられた。その後、オフシーズンにレイダースから放出されたカーは2023年、ニューオーリンズ・セインツに新天地を見出している。マクダニエルズは昨シーズンの途中にレイダースから解雇された。

そもそもカーが身につけていた背番号を引き継ぐことは自分の判断ではなかったと明かしたオコンネルは、次のように説明している。

「俺は4番を選ばなかった。実際は9番だったんだけど、タイリー(ウィルソン、DE)が9番を欲しがったから、チームはタイリーに9番を渡した。それは去年、俺がここに来た最初の週の出来事とか、そんな感じだ。それから、俺は4番をもらった。新人のうちは言われた通りにやるものさ」

2023年NFLドラフト4巡目で指名されたオコンネルは、シーズン途中にマクダニエルズが解任されたのに伴い、ジミー・ガロポロに代わって先発を務めるようになった。現在25歳のオコンネルはルーキーシーズンに11試合に出場(うち10試合で先発)して2,218ヤード、タッチダウン12回、インターセプト7回を記録。先発としてチームを5勝5敗に導いた。

このオフシーズンには新加入のQBガードナー・ミンシューとポジション争いをすることになるため、オコンネルが2024年に先発の座を維持できるかはまだ分からない。しかし、キャリア2年目のオコンネルはカーがつけていた番号を外すことで、すっきりとした気持ちでスタートできるだろう。

【RA】

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