米ハイアットが湯布院町に温泉旅館計画 日本企業と合弁、富裕層向けに展開か【大分県】

ハイアットと日本企業の合弁事業による温泉旅館の建設が計画されている土地=由布市湯布院町川上
温泉旅館の計画地

 世界各地にホテルを展開する米高級ブランド「ハイアット」と日本企業が、合弁事業で由布市湯布院町に新業態の温泉旅館を建設する計画を進めていることが22日、複数の関係者への取材で分かった。新型コロナウイルス禍を脱して県内でも訪日客が増加する中、知名度を生かして国内外の富裕層らをターゲットに事業展開するとみられる。

 ハイアット関連会社と、日本の伝統的な建築物を宿泊施設として再生させる「Kiraku」(京都市)は2022年、合弁会社を設立してハイアット初の温泉旅館ブランドを日本で展開すると発表していた。

 由布院温泉でこの新ブランド「ATONA」を導入し、海外で注目される日本文化の魅力を発信するもよう。

 進出予定地は由布市湯布院町川上の県道11号沿いで、由布院盆地を見下ろせる。市の条例に基づき、開発計画を周知するために現地に設置していた看板によると、Kirakuのグループ会社で、不動産関連業「Misoka Capital合同会社」(京都市)を主体に宿泊施設の建設を計画する。

 ほかにも▽地上2階・地下1階の4棟▽延べ床面積3千平方メートル▽敷地面積約2万平方メートル―などの記載があった。

 取材に対し、Misoka社はコメントしていない。

 昨年3月に由布市湯布院町川西地区で明らかになった外資系大型ホテルの進出計画とは別の事業になる。

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